WRC2024/03/30

グリーンスミス、体調不良に苦しむも3分をリード

(c)RedBull Content Pool

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 ガス・グリーンスミス(シュコダ・ファビアRS Rally2)は、サファリ・ラリー・ケニアの金曜日の競技を通してインフルエンザのような症状に見舞われながらも、WRC2で3分以上の差をつけてリードしている。

 世界ラリー選手権第3戦となる今回のサファリ・ラリーで2024年の参戦プログラムをスタートさせたグリーンスミスは、体調が万全ではなかったとはいえ、彼にとってはこれ以上ない展開となっている。

 この日の序盤にグリーンスミスはわずかなアドバンテージを築いていたが、彼の肩の荷が降りたのは、最も彼に迫っていた同じトークスポーツWRTのオリヴァー・ソルベルグ(シュコダ・ファビアRS Rally2)がSS3でパンクによるタイヤ交換のためにストップした時だった。

 ソルベルグは続くSS4でも2度目のパンクで大きく後退すると、後続も大きな脅威とならなかったため、グリーンスミスとしては、険しいアフリカのステージでのリスクレベルの管理に徹する余裕が生まれる。2位のカイエタン・カイエタノヴィッチ(シュコダ・ファビアRS Rally2)に3分23秒差をつけて一日を終えた彼は、早く休息がとれることを楽しみにしていた。

 一日中体調が優れなかったにも関わらず頑張ったグリーンスミスはステージエンドで「フワォー」と息を吐いている。「今日の午後は、これまでラリーで経験した中で最もタフな午後だった。もう疲労困憊で、何も残ってないよ。もう、すぐにでもベッドが必要だ」

 2度のサファリWRC2優勝を誇るカイエタノヴィッチは朝のループの最終ステージで、エアインテークにフェシュフェシュを吸ってしまい、1分以上遅れをとっている。それでも彼はソルベルグを14.5秒差上回ってフィニッシュしている。一方、サファリ初参戦となったニコラ・シアマン(ヒョンデi20 N Rally2)は11.9秒差で4位につけている。

 Rally1をドライブするグレゴワール・ミュンスターの弟、シャルル・ミュンスター(ヒョンデi20 N Rally2)が5位に入り、その後方には、この日パワーステアリングを失った状態で30kmを走りきっているFIAジュニアWRCのレギュラーのディエゴ・ドミンゲス(シトロエンC3 Rally2)が続いている。

 WRC2チャレンジャーカップはカイエタノヴィッチがリード、WRCマスターズカップでは、タイヤ、ブレーキ、サスペンションのトラブルに見舞われながらも、地元のカール・ドゥンド(フォード・フィエスタR5)がトップに立っている。