WRC2019/12/19

グロンホルムがプロトン・アイリスR5をテスト

(c)MEM

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 マーカス・グロンホルムが、2020年のWRC2選手権に参戦すると噂されているプロトン・アイリスR5のテストを北アイルランドで2日間にわたって行った。メラーズ・エリオット・モータースポーツ(MEM)が開発したアイリスR5はすでに今年3月にFIAホモロゲーションを取得、アイルランド・ターマック選手権やイギリスのローカルラリーに参戦した経験をもっており、国際デビューが待たれていた。

 世界ラリー選手権で2度のチャンピオンとなったグロンホルムは、その豊富な経験が期待されて引退後も数多くのマニュファクチャラーのためにマシン開発を行っている。最近ではフォルクスワーゲン・ポロR WRC、ポロGTI R5、シュコダ・ファビアR5エボのテストを行っている彼は、2017年にもウェールズでアイリスR5のテストを行っている。

 アイリスR5のテストはここ数週間にわたって集中的に行われており、アラステア・フィッシャーらがステアリングを握っており、今週前半にグロンホルムが2日間にわたって北アイルランドでアイリスR5のコクピットに戻っている。

 MEMによれば、初日にグラベルステージにおいてテストを終えたグロンホルムは、「このマシンには非常に良いものがあることを確認できた」とコメントしたと報告している。グロンホルムは翌日、今度はターマックステージでこのマシンのテストを続行している。

 MEMはすでに3台のアイリスR5をカスタマーにむけて販売しており、MEM代表のクリス・メラーズの息子オリヴァーはイギリスで行われているBTRAゴールドスターシリーズ戦など7戦に出場、5回の優勝を飾っており、マレーシアのプロトン本社がWRC2参戦プロジェクトへの支援を行っているという。

 プロトンは以前、サトゥリア・ネオS2000とともに国際ラリーに参戦しており、2011年にはアジア-パシフィック選手権でアリスター・マクレーがドライバータイトルを獲得、2012年にはP-G.アンダーソンがSWRC(現在のWRC2)タイトルにあと一歩に迫ったが、サトゥリア・ネオの生産中止に伴い、2013年のWRC2プログラムをキャンセルしていた。