RallyCross2017/10/01

ケガから復帰のソルベルグ、最速ラップ記録

(c)PSRX

 世界ラリークロス選手権第11戦のエステリングRXが30日に開幕、前戦のラトビアRXで鎖骨と肋骨を骨折したペター・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI)が手術して5日後にもかかわらず、このサーキットのラップレコードを叩き出し、予選初日3位につける健闘をみせている。

 ソルベルグは金曜日のテストを欠席したものの、医師のサポートのもと、特別なプロテクターを肩に装着して土曜日の朝に行われたフリープラクティスから走行を開始した。20ラップ近い走行を重ねたライバルたちに対してソルベルグはわずか9ラップで走行を切り上げ、ベストラップタイムは1.07秒遅れの14番手タイムと心配されることになる。しかし、彼はQ1では1コーナーの混乱のなかで勝機を見つけられずに、けっきょく5番手タイムに終わることになったが、4ラップ目にはウェットコンディションだったにもかかわらずこのトラックの最速ラップ記録となる35.829秒を叩き出している。

 ソルベルグはQ2では一番外側の不利なグリッドからスタートして1コーナーでワイドになったにもかかわらず3番手タイムと好ペースをキープ、初日を3位で終えることになった。

「エステリングRXのスタートラインに立てたことは、素晴らしい気分だったよ。初日の3位は予想以上の結果だよ。しかも、新しいトラックレコードを出せたことも本当に現実とは思えない。ここは僕のお気に入りのサーキットの一つであり、これまでに多くの経験をここではもっている。今夜はゆっくり休んで明日のレースに備えるよ」とソルベルグは語っている。

 いっぽう、Q1でベストタイムを奪ってエステリングRXの初日をトップと立ったのは、ソルベルグと5ポイント差で選手権3位につづくマティアス・エクストローム(アウディS1)だ。ドイツツーリングカー選手権(DTM)では選手権をリードしている彼は、Q2でもティミー・ハンセン(プジョー208 WRX)に続いて2番手タイムを奪い、昨年王座を獲得した得意のサーキットでソルベルグにプレッシャーを掛けるペースを見せることになった。

 Q2ではリッデンヒルRX以来となる予選でのトップタイムを奪ったハンセンは、初日を終えて予選2位につけることになったが、チーム・プジョー・ハンセンのチームメイトであるセバスチャン・ローブ(プジョー208 WRX)はQ1では1コーナーで失敗したあと混乱のなかで不運なレースとなり18番手に終わり、Q2でも7番手タイムにとどまったことから、初日は13位と出遅れている。

 前戦で今季のチャンピオンを決めているRSRXフォルクスワーゲン・スウェーデン・チームのヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロGTI)も前走車に進路を阻まれてしまいQ1では8番手、Q2でも4番手にとどまり、初日は5位となっている。

 ケガによって出場が危ぶまれていたソルベルグに代わってRSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンのノミネートドライバーとして登録されたディーター・デッピングは、ラリークロス・デビュー戦にもかかわらずQ1では15番手、Q2でも16番手で続き、初日は15位となっている。