チーム・アウディ・モータースポーツのカルロス・サインツ(アウディRS Q E-TRON E2 T1U)は、2024年ダカール・ラリーのプロローグでの不振によって土曜日に行われるオープニングステージでの有利な走行順を得られず、かなり苦しいスタートになることが予想されている。
過去3度のダカール・ウィナーである61歳のサインツは、金曜日にアルウルで行われた27kmの区間を48位でフィニッシュしており、最速タイムを叩き出したチームメイトのマテイアス・エクストロームに2分18秒差をつけられてしまった。
プロローグでトップ10のタイムを奪ったドライバーたちは自身のスタートポジションを選択して土曜日の第1レグをスタートすることになり、以降のドライバーはそれに続いてスタートすることになる。5度の優勝経験をもつナッサー・アル-アッティーヤ(プロドライブ・ハンターT1+)はプロローグで計算されつくされた走りで12位につけたが、トラブルで48位となったサインツは彼らのはるか後方の中団グループからスタートすることになり、ステージの中で何台もの遅いクルマをパスしていかなければならない。
サインツは、スペイン・メディアの『オートスポーツ』に対してプロローグでの戦略は前方スタートへのマージンを残すことだったが、結局は砂の中で迷い、大きな時間を失ったと語っている。
「15位くらいでフィニッシュする予定だったが、ある場所で道に迷ってしまって、うまくいかなかったんだ」と彼は語っている。「そして、フィニッシュの手前で止まってしまった、計算を誤ってしまったんだ」
「実際よりもロスは少ないと思っていて、トップ10内にいることを確認しようと、ストップした時間を加えると想定を超えていたんだ」
次の目的地であるアル・ヘナキヤまで400km以上の競技距離を走らなければならない土曜日の最初のステージでは、スタートの位置が悪ければ、ステージタイムに大きく影響する可能性がある。
「最初の数キロは我慢強く、砂埃を避けながら、ギャップを広げながら、何ができるかを見極めなければならない。僕たちはかなり苦しむことになりそうだ」とサインツは説明する。
しかしサインツは2024年の可能性には明るい見方を崩さず、ライバルに早い段階で奪われた順位を取り戻すチャンスが何度かあると強調している。
「今日は道に迷って、どれだけタイムを失ったか分からなかった、それは僕たちが計算を誤ったためだった。でも、まだレースはたくさん残っているし、明日は忍耐強くやっていかなければならない」とサインツは語っている。
「8分、9分遅れても、8分、10分失うだけで、最悪のことが起きたわけではない。リカバーする時間はあるだろうし、自信は持ち続けているし、すべては順調だから、どうなっていくか見ていこう」