WRC2018/02/28

サファリWRC計画HQ開設にトッド会長も出席

(c)Safari Rally

 ケニア政府がイニシアチブをとったサファリ・ラリーのWRC復活にむけた動きが本格的に始まっている。ケニア政府は、2020年までにサファリ・ラリーをFIA世界ラリー選手権に復帰させるための努力を加速させるためにWRCサファリ・ラリー・プロジェクト本部(HQ)を正式に開設、FIAのジャン・トッド会長が27日に行われたオープニング・セレモニーに出席してテープカットを行った。

 トッドFIA会長は26日、2日間の公式訪問を行うためケニアの首都ナイロビにあるジョモ・ケニヤッタ国際空港に到着し、待ち受けていたWRCサファリ・ラリー・プロジェクトの最高責任者を務めるフィニアス・キマチに歓迎されることになった。

 トッドのケニア訪問は2015年以降3度目となる。トッドはWRCサファリ・ラリー復活に取り組んでいるウルル・ケニヤッタ大統領と会談を行ったあと、ケニア・モータースポーツ連盟(KMSF)会長でもあるキマチ、ケニア自動車協会(AA)会長のジナーロ・キベット、フランシス・テューリ事務局長も同席のもとで、27日、カサラニのモイ国際スポーツセンターに開設されたWRCサファリ・ラリー・プロジェクトHQのオープニング・セレモニーに出席している。

「トッド会長は1973年のサファリ・ラリーでスウェーデン出身のオベ・アンダーソンのコドライバーを務め、プジョー504で3位を獲得している。FIAがサファリ本部開設を承認し、トッド会長と政府モータースポーツ当局とサファリ・ラリーの主題について議論することは名誉だ」とKMSF会長のキマチは語った。

 トッドは記者会見でサファリ・ラリーの将来について質問され、FIAにとってアフリカはラリーの観点から重要な地域だと明言する一方、FIAの設定する必要な保証が満たされなければならないと語った。

 トッドは、ケニアの道路の安全性の問題を挙げ、ラリーのルートは閉鎖された道路で行うべきとの考えを示しており、広大な私有地の道路を利用したケニア選手権での取り組みを歓迎している。

「すべてのプロセスに従えば、ケニアがWRCに戻ることができない理由はない。これまでのところ、我々はアフリカで最高の走行イベントの1つとしてケニア・ナショナル・ラリー選手権に非常に感銘を受けた」

「しかし、ラリーの新たな基準が尊重されなければならない。現在の人口では、公道でイベントが開催された頃に可能だったことは不可能だ。ラリーは閉鎖道路で運営されなければならない」

「ケニア政府がウルル・ケニヤッタ大統領を通じてこのプロセスを非常に支持していることは喜んでいるが、そのプロセスは継続しなければならない」とトッドは語った。

 トッドはモータースポーツのほかに、道路安全に関する国連事務総長特使でもあり、ナイロビ滞在後は国連活動のためウガンダへ向かう。