WORLDWIDE2022/03/30

シアマンがフランス選手権開幕戦ル・トゥケに勝利

(c)Hyundai

(c)Hyundai

 ヒョンデ2Cコンペティションのニコラ・シアマンがフランス・ラリー選手権開幕戦のラリー・ル・トゥケで優勝を飾った。シアマンにとってこれはフランス選手権で4度目の勝利となったが、すべて異なるマシンでの勝利だ。初優勝を飾った2019年のル・トゥケはフォルクスワーゲン・ポロGTI R5、昨年にはアルピーヌA110 R-GTとシュコダ・ファビアRally2エボで1勝ずつを挙げ、今年の開幕戦はヒョンデi20 N Rally2でのデビューウィンだった。

 ラリー・ル・トゥケは、4度のフランス・チャンピオンであるヨアン・ボナートがオープニングSSでシトロエンC3 Rally2の駆動系トラブルで消えるという波乱の幕開けとなったが、シアマンはSS2で首位に立つや、昨年の選手権で2位となったカンタン・ジョルダーノ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)と同じく3位となったカンタン・ジルベール(シトロエンC3 Rally2)の二人につけいる余裕をまったく与えず、初のフランス・チャンピオンを期待させる圧勝を飾っている。

「今シーズンを最高の形でスタートするために良い結果を出すことが目標だったが、優勝できたので、僕たちにとって本当にパーフェクトな開幕になった」とシアマンは語った。

「スタート前はほとんどテストできなかったので、ドライのマシンでいいフィーリングを掴みたいと思ってスタートしたんだ。シェイクダウンでは、それを補うためにできるだけ多く走行して、それは本当のテストセッションの価値はないにしても、本当にいいフィーリングで走れたんだ」

 シアマンは、初日の6ステージのうち5ステージでベストタイムを奪って20秒のリードを奪い、ラリーの主導権を掴むことになった。それでも彼はけっして楽な勝利ではなかったと語ってる。

「ドライではあったが、グリップが非常に安定せず、コーナーごとに変わってしまったからね。このラリーでは、ミスはすぐに起こりうる。低速で怖い思いをしたり、高速で怖い思いをしたり・・・時速150kmでリヤが抜けたことが1、2回あった。ラリーの最終コーナーもフェンスにぶつかりそうになった」

 シアマンは、i20N Rally2でのデビュー戦で最初から競争力を示すことができたのは、マシンの総合力の高さだと語った。

「最初のテストからすでにマシンの性能が高いことを確認することができた。まず驚いたのは、エンジンがとてもよく回ることだ。クルマが曲がりにくいのは、普段はあまり好きではないんだ。全体的にはもっとロールを与えたいので、ダンパーなどのセッティングを工夫して変えていかなければならないね。改善の余地があることは確かだが、それは将来に向けて良い兆候でもあるよね!」