WRC2019/12/13

シュコダ・ワークス、来季はWRCには不参戦へ

(c)Skoda

 シュコダ・モータースポーツは、世界ラリー選手権のサポートカテゴリーであるWRC2/WRC2プロで2017年以降、最強王者として君臨してきたが、来季は世界選手権にはファクトリーチームを出場させないことを正式に発表した。シュコダは今後もファビアR5エボを使用するクライアントの競技支援に集中する。

 水曜日の夜にプラハで行われたシュコダの年間表彰式では、今季もファビアR5エボとファビアR5が30の選手権でタイトルを獲得、シュコダ・モータースポーツとして118年の歴史の中で最も成功した一年になったと報告されている。

 シュコダ・ワークスではカッレ・ロヴァンペラがWRC2プロのドライバータイトルを獲得、WRC2プロのマニュファクチャラータイトルに輝いている。また、シュコダ・カスタマーも、ピエール・ルイ・ルベーがWRC2王座、ヨーロッパ選手権はクリス・イングラム、WRC1ジュニアはフィリップ・マレシュが獲得するなど5つのFIA選手権タイトルを獲得、チェコ、ベルギー、ドイツ、イタリア、ポルトガルなど23の国内選手権タイトルを獲得することになった。

 シュコダ・モータースポーツ・ディレクターのミヒャール・フラバネクは、これまでに320台以上のファビアR5が、世界中のプライベートチームやシュコダの輸入業者に販売されたと語るとともに、119年目を迎える来季も魅力あふれるサービスを継続することを約束した。

「2年間の成功の後、カッレ(・ロヴァンペラ)とヨンネ(・ハルットゥーネン)はシュコダを去り、新たな挑戦に向かう。彼らを私たちのチームに迎えることができて嬉しかった。私たちは彼らの将来の成功を願っている」とフラバネクは語った。

「来年の課題は異なるものだ。世界ラリー選手権には我々のオフィシャルチームの姿はないが、シュコダがモータースポーツを離れることを心配しないでほしい。シュコダ・モータースポーツはこれからもカスタマーたちをサポートするつもりだ。我々は今、次のラリーシーズンにむけた準備に集中している。この印象的な販売台数は、シュコダのカスタマーたちに対する大きな責任を意味しているからね」
 
 シュコダ・モータースポーツは公式にはWRCから去ることになるもものの、裏舞台では引き続き強力なプロジェクトを継続する可能性もあると噂されており、来季からWRC2に参戦するオリヴァー・ソルベルグは開幕戦モンテカルロにはフォルクスワーゲン・ポロGTI R5を駆るものの、スウェーデン以降はファビアR5エボのワークスマシンで出場する計画について話し合っているとの情報もある。

 フラバネクは来季、チェコ国内選手権には引き続きシュコダ・モータースポーツとしてコペツキとともに参戦し続けることを約束している。