WRCフォーラムエイト・ラリージャパンは、土曜日に予定されたSS12エナ・ステージがキャンセルに至ったのは警備の制止を振り切って一般車がコースに侵入したためだったと説明、岐阜県恵那警察署に被害届を提出する予定だと報告した。
主催者によれば、ラリー・ジャパンの土曜日に行われたエナ・ステージには4200人の観客が待っていたが、検問を突破した一般車両が交通規制エリア内に進入したことにより、SS12のキャンセルを決定するにいたったと説明している。
同報告によれば、問題が発生したのは、エナ・ステージがスタートして18分後、午前10時34分頃だったという。明智方面から一般車両1台が検問にて一時停止、制服警備員を含む現場スタッフ5名が検問所において通行証を確認、通行証が無いため、既にラリー競技を開始し交通規制を実施している旨を運転手に伝えたところ、運転手が車を急発進させ検問所を突破し、そのまま競技コース内へ進入という。
7番手のポジションでのスタートを予定していたエルフィン・エヴァンスがスタートのタイムコントロールでカウントダウンを待っていた状況のなか、この一般車両はスタートラインまで進入したため、マーシャルが競技コース外へ車両を移動させるよう依頼したが応じず、10数分間、同場所にとどまった。
こうした状況を受け、競技長が競技のキャンセルを午前10時50分に決定、安全上の理由から7番目スタート以降の選手は、代替ルートを使用して、次のステージへ移動している。
ラリー・ジャパン2024実行委員会 太田稔彦会長は、制止を振り切った一般車両がコースに進入したことについて遺憾の意を表している。
「この度、警備スタッフ等5名の制止を振り切り交通規制エリア内に一般車両が進入したことについては、極めて遺憾であります。多くのファンが楽しみにしていたSS12がキャンセルになった事態を重く受け止めています。引き続き、周辺地域の皆様、競技会場付近を通行予定の皆様には御迷惑をおかけしますが、御理解のうえ現場スタッフの指示には 必ず従っていただきますよう、改めてお願い申し上げます」
ラリー・ジャパン2024実行委員会は、岐阜県恵那警察署に被害届を提出する予定にしていると報告している。