全5ラウンドで行われる2023年のFIAジュニアWRC選手権は、今週、ラリー・イタリア・ラリー・イタリア・サルディニアで第3ラウンドを迎え、シリーズに挑む8人の若きドライバーたちは今季初のグラベルラウンドにMスポーツ・ポーランドが最近発表したフォード・フィエスタRally3エボで挑む。
フィエスタRally3エボは、2021年に初のRally3カーとして登場したフィエスタRally3のフェイスリフトを含む包括的なパフォーマンスアップデートが行われ、今月初めに行われたヨーロッパ・ラリー選手権第2戦のラリー・イスラス・カナリアスで競技デビュー、ジョン・アームストロングがデビューウィンを飾っており、6月1日から4日にかけて行われるサルディニアにおいて世界ラリー選手権デビューを果たす。
ジュニアWRCに参戦するドライバーたちは、冷却効率を改善した新しい外観のフロントバンパー、新しいリヤウィング、最新のサスペンションダンパー仕様など、様々な改良が施されてアップグレードされたフィエスタRally3エボを初めて味わうことになる。
ジュニアWRCのチャンピオンシップマネージャーを務めるマチェイ・ヴォーダは、次のように語った。「今週末、フィエスタ Rally3エボの導入により、ジュニアWRCとMスポーツ・ポーランドが新たな一歩を踏み出せることを大変誇りに思う」
「これは、クラクフにあるMスポーツ・ポーランド本社の優秀なチームによる、2年近くにわたる継続的な改良と開発の結果だ」
「シーズン途中のジュニアWRCにアップグレードされたマシンを投入することは、すべてのジュニアWRC競技者に最高のRally3マシンを提供するという我々のコミットメントを示すものだ」と彼は付け加えた。
アイルランド出身のウィリアム・クレイトンは、前ラウンドのクロアチアではクラッシュしたものの、ライバルのフランス出身のローラン・ペリエに対して21ポイントのギャップを持って選手権リーダーとしてラリーをスタートする。彼は、岩だらけのグラベル路で成功するためにはクレバーなアプローチが不可欠だと考えている。コドライバーはリアム・リーガンが務める。
「僕たちがステージを走る頃にはステージはラフになっているだろうし、気温も高くなる。だから、どうすべきか判断するのは難しい。できる限りスマートに走り、トラブルに巻き込まれないようにする必要がありそうだ」とクレイトンは語った。
ペリエはクロアチアでエンジントラブルで勝利を失ったものの、気持ちを入れ替えて新たな挑戦を始めるつもりだと語った。「シーズン中に初めてグラベルで何キロかテストをした。この路面で、歴史的にすでに優れていると証明されていることをたくさん試した。変更されたアンチロールバーや新しいダンパーも試したが、非常に良い動きだった。ここからは大きな挑戦が待っている」
パラグアイ出身のディエゴ・ドミンゲスは、ジュニアWRCの参加者の中で唯一、この道路の知識を持っている。2022年のイベントでは最終日にWRC3カテゴリーの首位からリタイアを喫したドミンゲスは、勝利で雪辱を果たすことを決意している。
ターマックイベントのクロアチアで幸運にもジュニアWRC初優勝を飾ったイーモン・ケリーは、フィエスタRally3での初のグラベルラリーに臨むことになる。「フィエスタRally3ではグラベルではテストはしているが、ラリーでの経験はない。もちろん、Rally3に適応するには少し時間がかかるだろうが、そのためにはとても長いラリーが待っているだろう」
トム・レンソネとロベルト・ブラッハは、クロアチアの表彰台に続き力強い結果を目指す。またケニア出身のハムザ・アンワーは、慣れ親しんだ路面で戦えることを喜んでいる。そのほかに、ラウル・へルナンデスがエントリーしている。