WORLDWIDE2023/08/03

スバルUSA、新型WRXラリーカーをARAに投入

(c)SUBARU USA

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 スバル・モータースポーツUSAは、アメリカン・ラリー・アソシエーション(ARA)選手権のオープン4WDクラスに参戦する新型WRXラリーカーを公開した。ドライバーのブランドン・セメナクとコドライバーのキートン・ウィリアムズは、8月24日〜25日に開催されるオージブウェ・フォレスト・ラリーで、このマシンのレースデビューを飾る。また、エクストリームスポーツ界の伝説的存在であるトラヴィス・パストラーナが2024年に競技に復帰し、スバル・モータースポーツUSA は来季、ARAシーズンにパストラーナとセメナクの2台の新型WRXラリーカーで参戦する。

 スバルUSAのテクニカル・パートナーであるバーモント・スポーツカー(VSC)が競技用に製作した新型ラリーカーは、現行のARAオープン4WDの車両規定とレギュレーションに基づき、あらゆるコンディションで究極のスピードを発揮できるようゼロから新設計されている。米国で販売された現行型スバルWRX(VB型)の第一号車からスタートしたこの新型ラリーカーは、今日のデビューに至るまで、1年半に及ぶ設計、製造、テストが行われてきた。

 新型WRXラリーカーは、特注のターボチャージャーとインタークーラー付き2.0リッター4気筒ボクサーエンジンを搭載、規定に従って33mmのリストリクターと過給圧22psiのブーストリミットを含むクラス要件を満たし、最高出力320hp、最大トルク380lb-ftを発生している。またサデフ製の4輪駆動トランスミッションと6速クロスレシオ・ギヤボックスを搭載する。スプリングとダンパーはR53サスペンション製で、VSCが設計したクロスメンバー、リンク、ハブと組み合わされ、ヨコハマの15インチADVAN A053グラベルラリータイヤを装着する。

 シャシーは、強度を高めるためにフルシーム溶接のボディシェルとT45スチール製のFIA/USAC仕様のロールケージが採用されている。カーボンファイバー製ワイドボディは、最新のARAエアロダイナミクス規定の従って白紙から設計されたもので、巨大なカーボンファイバー製リヤウイングを備えており、ボディはマットなWRブルー・パールとクラシックなスバルのラリーカーを彷彿とさせるカラーリングとなっている。

 新型WRXラリーカーの詳細について、スバルUSAのYouTubeチャンネルで、1年半にわたる新型WRXラリーカーの設計、製作、テストの舞台裏を紹介する全6話のミニシリーズ「Next Stage」を公開する予定だ。その第1回は、8月9日(水)に公開されることになっている。