WRC2022/08/05

ソルベルグ、スタートして200mでクラッシュ

(c)Hyundai

 ラリー・フィンランドの金曜日をスタートしてわずか200mでクラッシュしたオリヴァー・ソルベルグは、涙を必死にこらえようとしながら、愚かなミスだったとアクシデントの状況をふりかえった。

 ソルベルグは、昨夜行われたハルユのストリートステージを終えて7位につけていたが、金曜日のオープニングステージのラウカーをスタートしてわずか200m地点にある最初の左コーナーでリヤをスライド、ルースグラベルに乗ったマシンはスナップオーバーステアの状態で草むらにあった岩にリヤをヒットしてしまった。

 ソルベルグのマシンはそのまま正面からさらに巨大な岩にヒットしたあと、激しく横転をしながらコースを横切って反対側の林のなかでストップすることになった。

「リヤがスナップしてコントロールを失い、もう取り返しがつかないと思った・・・」とソルベルグは説明する。

「木が見えて、木にぶつかったときにスピンすると思ったんだけど、残念ながら転がってしまったんだ。不運だったのか愚かだったかなんてわからないよ。でも、難しい・・・とても難しいよ」。

 ソルベルグは、20歳にしてワークスドライバーとなった今年、シーズンを通してメカニカルトラブルやマシントラブルと戦ってきた。

「確かに楽ではないよ。不運続きだったし、またここでやってしまった。このミスをチームになんて謝ったらいいかわからないよ」と彼は続けた。

「今、チーム内は大変なことになっているし、僕たちもわかっている。マシンのこともあるしね。でも、最後尾でもいいという気持ちと速く走りたい気持ちのバランスを取るのは難しいんだ。わからないよ」

 ソルベルグとコドライバーのエリオット・エドモンドソンはともにこのアクシデントで怪我をしなかったが、明日のリスタートに向けてマシンが修理が可能かどうかは今のところ不明だ。

「そう思うけど、まだ修理が可能かどうかわからない。ロールケージに問題はなく、外観だけのダメージのように見えるが、チームにこのあと見てもらうことになる」

 ヒョンデにとって金曜日はオイット・タナクがラリーをリードする一方でソルベルグのクラッシュという明るいニュースと暗いニュースが続くことになったが、チーム代表代行のジュリアン・モンセは、複雑な状況だと朝のループをふりかえった。

「オイットがリードしている状況はいいニュースだね。我々はクルマを改善してフィンランドに来たが、どこまでうまく行くかわからなかったので、このようなスタートになるとは予想していなかった。オイットが110%の素晴らしい走りをしていると思うよ」とモンセは語った。

「オリヴァーのことは複雑なものだ。マシンはまだ完全にチェックしていないので修理が可能かどうかはまだわからない。どうするかあとで決めなければならないが、多くの修理が必要だし完全な作業が必要だろう。オリヴァーとは少ししか話してないが、落ち込んでいるようだった。これを忘れて次のことへ向かわなければならない。彼は若いし、まだ学習している最中だ。それが多いのは確かだが、このようなことはラリーにはあることだ」

 ヒョンデはサービスに戻されたソルベルグのマシンをチェックしたが、4時間の作業時間では完全にマシンを修理できないと判断、ソルベルグは土曜日のスタートを諦めることになっている。