2024年ダカール・ラリーのプロローグは、チーム・アウディ・モータースポーツのマティアス・エクストローム(アウディRS Q E-TRON E2 T1U)が制した。一方、昨年の覇者であるナッサー・アル-アッティーヤ(プロドライブ・ハンターT1+)は12位に終わった。
世界で最も名高いラリーレイドの第46回イベントは、金曜日にサウジアラビア西部のアル・ウラで開幕し、セクション全てが砂地の27kmの短いタイムランが行われた。
ダカールでは恒例となっているこのプロローグは、今回も予選を兼ねており、70台のマシンが参加するこのカテゴリーで上位10位までの入賞者はオープニングステージの出走順を選択できる。
2021年に初参戦して以来、4年連続参戦となる元DTMおよび世界ラリークロス王者であるエクストロームは、トヨタGAZOOレーシングのセス・キンテロ(トヨタGRダカールハイラックスEVO T1U)より23秒も速い16分30秒のトップタイムを叩きだしている。
世界ラリーレイド選手権のT3クラスで優勝したトヨタGAZOOレーシングの21歳の期待の若手セス・キンテロ(トヨタGRダカールハイラックスEVO T1U)にとっては、トップクラス初参戦だが、それにも関わらず、エクストロームからわずか23秒遅れで2位につけた。
プロローグ3位には9度の世界ラリー王者であるセバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンターT1+)がトップから38秒差、キンテロからは15秒遅れて続いており、8回目のダカール挑戦で総合初優勝を狙う。
4位は、Xラリーチームのマルコス・バウムガルト(プロドライブ・ハンターT1+)がローブと同じマシンで同タイムを記録している。まや、バウムガルトの弟クリスティアン・バウムガルト(プロドライブ・ハンターT1+)はさらに6秒遅れの5位と健闘し、プロドライブのハンターがトップ5内で3台を占めた。
かつてダカールラリーを圧巻したXレイドMINIチームは再び栄光を取り戻すべく、ポーランド人ドライバーのクシシュトフ・ホロウィック(MINIジョン・クーパー・ワーク4x4)でクリスティアン・バウムガルトと同タイムを記録して6位に入った。
7位には14回の優勝経験を持つステファン・ペテランセル(アウディRS Q E-TRON E2 T1U)、8位は、オーバードライブ・レーシングのライオネル・ボー(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブT1+)が付けている。
5度のダカール優勝を誇るアル-アッティーヤは、プロローグではオーバードライブのトヨタを駆るゲラン・チチェリに次ぐ12位と、タイトル防衛に向けて比較的控えめなスタートを切った。
しかし、トヨタでの長いキャリアを経て今年からプロドライブに加入したアル-アッティーヤは、一番手の出走だったにも関わらず、今日の27kmのステージを終えてエクストロームから1分1秒の差しかつけられていない。
Mスポーツ・フォードから出場する2014年の勝者であるナニ・ローマ(フォード・レンジャーT1+)がフォードにとって初のダカール参戦を17位で発進させた。もう1台のレンジャーを駆るガレス・ウールリッジは、さらに1分遅れの31位だった。
2人の元ダカール王者は、比較的不本意なスタートを切った。アウディのカルロス・サインツ(アウディRS Q E-TRON E2 T1U)は34位で、トップでありチームメイトのエクストロームに2分の差をつけられた。またトヨタのジニール・ド・ヴィリエ(トヨタGRダカールハイラックスEVO T1U)はさらに遅れて44位だった。
ダカールはプロローグを終え、土曜日の第1ステージからいよいよ本格的な戦いを迎える。アル・ウラからアル・ヘナキヤへと向かう414kmのステージには未踏の地形にある多くの火山地帯を通過する。