ダチアは火曜日、パリで開催されているレトロモビルにおいて2025年のダカール・ラリー参戦に向けて開発を行っている「ダチア・サンドライダー」のプロトタイプマシンを発表した。
ダチアはすでに来年のダカールに、ナッサー・アル-アッティーヤ、セバスチャン・ローブ、クリスティーナ・グティエレスのランナップで新しいマシンとともにデビューすることを明らかにしてきた。
サンドライダー(Sandrider)というネーミングは、ダチアの市販モデルであるサンデロ(Sandero)とライダー(Rider)を組み合わせたものだ。サンドライダーの開発は、BRXハンターでの参戦でダカールの経験を積んできたプロドライブが担当する。
サンドライダー開発のテクニカルディレクターを務めるダビッド・デュランは、単にBRXハンターのボディパネルを変更しただけのマシンではなく、駆動系やサスペンション回りの信頼性を強化していると強調している。
「我々は、マシンの性能と信頼性を最適化するために、商用車をベースとせず、完全にこの競技のために考案されたデザインを選択した。単にBRXハンターを改良しただけではない。より強固で優れた設計の鋼管シャシを採用。重心も低くなっている。エンジンはまったく新しいもので、当社グループの3L V型6気筒ツインターボとなる。新しいトランスミッションシステムで信頼性を向上させている。特にギアボックスとブレーキは完全に一新したものだ」
サンドライダーは4月のシェイクダウンのあと6月にモロッコで最初のテスト走行が予定されており、10月のラリー・デュ・マロックでの実戦デビューまでには3回のテストが計画されるという。また、ダチアは2025年以降2027年までダカールとともに世界ラリーレイド選手権に参戦することを表明している。