Raid2024/10/03

ダチア・サンドライダー、いよいよ今週デビュー

(c)Dacia

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 ダチア・サンドライダー・チームのダカール・プロジェクトを率いるティファニー・イスナールは、10月5日から11日にかけて行われるW2RCシーズン最終戦のラリー・ドゥ・モロッコでの実戦デビューに向けて新しいサンドライダーの準備が整ったと語っている。

 ダチアのこの壮大なプロジェクトは、プロドライブとアルピーヌ・レーシングとモータースポーツ界の2大勢力が組んでゼロからスタートしたものだ。ツインターボ3リッターのサンドライダーT1+は1月にイメージが公開され、5月末にシェイクダウンが行われたあと、これまでに行われた複数のテストのあと、モロッコの砂丘での2週間にわたる集中的なテストが行われている。

 ダチア・サンドライダー・チームのイスナール代表はテストはチームに多くのデータをもたらしており、これまでのところ開発は順調に進んでいると語っている、

「テストは今のところかなりスムーズに進んでいる」とイスナールは説明している。「クルマには大きな問題はなく、コックピット内のダッシュボードだけ、ドライバーたちが視界に問題があると感じ、それを改善する必要があるとしていたので、我々はその改善をおこなった」

「それでも、真新しいプロジェクトとなれば想定できるように、テストで問題がなかったわけではない。砂丘の気温は47度から50度程度まで上昇し、我々はこのようなコンディションになるとは予想していなかった。ここまで極端な気温となり、そこでまず最初にクルマの冷却システムでの問題に直面した。それを除けば、最初のテストから今に至るまでクルマは頑強で、メカニカルな大きな問題はない」

「テストの合間を縫って、すでにクルマの進化や開発に着手しているが、モロッコでの主とした目的は、クルマの限界をテストすることだったので、それについてはおこなうことができた」

 ダチアは、ラリー・ドゥ・モロッコにはセバスチャン・ローブ、ナッサー・アル-アッティーヤ、クリスティーナ・グティエレスの3台体制で参戦、サンドライダーの最後の仕上げを行なっていく。クルーは5日間にわたり、約1500kmに及ぶ競技距離を競い合う。

「テストでのハードワークを経て、僕たちはついに実戦でライバルたちと自分たちを比較し、パフォーマンスという部分で自分たちがどの位置にあるのかを確認することができる」とローブは語っている。

「本格的なテストであり、リハーサルと言ってもいい、つまり目的は何よりも、すべてが必要なところに揃い、正しく機能していることを確認することだ。それができていなければ、今回がそれこそ、ダカールまでに問題を特定し、解決していくチャンスとなる。もし良い結果が得られることができれば、なおさらいい」