WRC2019/09/08

トヨタ、タナクのブレーキ・トラブルを解決

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTは、オイット・タナクがラリー・ドイッチュランドの最終日に見舞われたブレーキ・トラブルが、ブレーキパッドのすり合せプロセスの問題に起因することを確認した。

 チーフエンジニアのトム・ファウラーによれば、トヨタはこれまでブレーキのプリペアを行う際には作業手順に基づいて機械によってブレーキのすり合わせを行っていたが、今後はドライバーが以前のようにすべてのラリーにおいてスタート前にパッドとディスクの各セットの最終評価を行うようになるという。

「調査により、オイットの問題はパッドのすり合わせの問題が原因であることが明らかになった。パッドとディスクが適切に噛み合わず、ステージのループ全体で噛み込みが徐々に劣化したんだ」

「それはオイットにとっての主な問題ではなかった。本当の問題は、この問題がマシンのフロントコーナーに現れ、ブレーキングのバランスが崩れ、ハンドリングに影響することだった」

「この問題はしばらくの間存在していたが、制動力とブレーキ温度がより高いドイツでしか現れなかった可能性がある」

 この問題により、タナクはパワーステージポイントのために攻めるチャンスを失ったが、3年連続のドイツでの勝利には影響がなかった。ファウラーは、チームは今やブレーキのプリペアについても初歩的なアプローチを取ると語った。

「チームはこれまでパッドとディスクのすり合わせのプロセスについては機械を使用し、機械からのデータは仕事が適切に行われたことを示していた。明らかに、それをより詳しく調べる必要がありますが、まずはこのプロセスを変更するつもりだ」

「最初の変更は最も簡単だ。ドライバーが自分でブレーキをかけるか、少なくともプロセスを完了して、各セットに満足していることを確認することだ」

「ある程度は、ドライバーはステージに向かう途中でこれを行い、新しいセットのフィーリングをつかむだけだが、今はラリーが始まる前にすべてのセットを行うつもりだ。それは、少しばかり古いやり方に戻すことになる」