WRC2022/03/30

トヨタ、現状でのチームオーダーはなし

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRT代表のヤリ-マティ・ラトバラは、2022年世界ラリー選手権シーズンの終盤にそれが不可欠とならない限り、チームオーダーを命じるつもりはないと語った。

 前チーム代表のトミ・マキネンはドライバーにオーダーを出さないことで有名だったが、ラトバラ代表は昨年の最終戦でチームのマニュファクチャラータイトルを確実にするためにカッレ・ロヴァンペラに着実にゴールするようチームオーダーを出している。

 今季、セバスチャン・オジエと3台目のGRヤリスRally1をシェアするエサペッカ・ラッピは、チームでの初戦となる先月のラリー・スウェーデンをスタートする前、フルタイムのロヴァンペラやエルフィン・エヴァンスの選手権のチャンスを拡大するために、必要とされればチームオーダーを受け入れる覚悟があると語っていた。

 しかし、ラトバラは、少なくとも選手権が佳境になる終盤戦になるまでチームのドライバーたちにオーダーを出す考えはないと語っている。

「ドライバーだったころ、私はチームオーダーに賛成ではなかったし、それは今も変わっていない」とラトバラは語った。

「チームとして、チームオーダーはあまり好きではない。シーズン序盤にラッピがリードしている場合、彼がチームのためにポイントを獲得しているならば、それはもっと重要なことだ」

「もし彼がカッレやエルフィンよりも上にいるとしても、私たちは何もする必要はないと思う。そのような状況でチームオーダーは出したくない。私にとって、チームオーダーを使うのは、チャンピオンシップがかかっているシーズンの終盤のほうだけだ」

 エヴァンスは今季厳しいスタートを切り、チームメイトでチャンピオンシップをリードするロヴァンペラを42ポイント差で追っている。さらにオジエとラッピもエヴァンスよりも上の順位にいる。また、マニュファクチャラーズ選手権では、トヨタは24ポイントのリードを保って来月のラリー・クロアチアに臨む。