WRC2019/02/15

ヌーヴィル、スウェーデン初日をリード

(c)Hyundai

(c)Citroen

 2019年世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンは木曜日の夜にカールスタッドで行われたスーパーSSで開幕、昨年ここで初優勝を飾っているヒュンダイ・モータースポーツのティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)が選手権リーダーのセバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)を0.8秒差で破って初日をリードした。

 スウェーデンは明日からの本格的なスタートを前に、今年も馬車による競馬(トロッティングレース)が行われるフェリェスタッド・レース場を舞台にしたスーパーSSで開幕することになった。この日の朝、トースビーで行われたシェイクダウンは夜の厳しい冷え込みで路面は凍結、完璧な路面コンディションとなったが、カールスタッドは日中でも気温が10度を上回り、ステージが始まる夜8時の時点でも3度と暖かく、路面の氷にはかなり融けだしてルースなコンディションとなり、さらにラリーカーの走行によってスタート直後のストレートには路面に深い轍が刻まれることになり、後方のドライバーはステアリングを握っていても真っ直ぐ走れないほどのコンディションに苦しむことになった。

 このステージのランニングオーダーは主催者の判断によって決められ、選手権を争うヌーヴィルとオジエは14組目で直接対決をすることになり、コーナーでややワイドになったオジエを0.8秒差で下したヌーヴィルがラリーをリードすることになった。明日を2番手の走行順でスタートするヌーヴィルはどれだけ遅れないで土曜日につなぐことができるかに勝負がかかっていると語った。

「毎年コンディションは異なるが、この週末もトリッキーになるだろう。僕らは明日2番手で走行する。明日の朝の路面コンディションがよくなることを願っている。翌日のためにできるだけいいポジションにいたいからね。チャンピオンシップのために多くのポイントを持ち帰るよういい闘いができることを期待しているよ」とヌーヴィルは語っている。

 オジエから0.3秒差の3番手にはアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)、さらに0.8秒差の4番手にはオイット・タナク、5番手にはヤリ-マティ・ラトバラと2台のトヨタ・ヤリスWRCが0.1秒という僅差で続き、6番手と7番手にはシェイクダウンから好タイムを並べたテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)とエサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)がつけている。

 このステージではWRカー勢最後となる15組目には9年ぶりにスウェーデンに帰ってきたマーカス・グロンホルム(トヨタ・ヤリスWRC)とかつて彼の最大のライバルでもあったセバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)のレジェンド対決が組まれ、1.9秒差でこの対戦を制したグロンホルムが総合8位でスタートすることになった。

「いいタイムだね、でも、大きなタイヤにヒットしたし、ストレートでさえ(深い轍のために)ステアリングを真っ直ぐにしていられなかった。不安だったが、なんとかゴールできたよ」とグロンホルムはフィニッシュラインで笑顔を見せている。

 明日の金曜日は今週末の最北ステージとなるホフ-フィンスコグなど国境を越えたノルウェーのステージを中心に争われる137.41kmというラリー最長の一日となる。オープニングステージは現地時間7時55分(日本時間15時55分)のスタートが予定されている。