WRC2024/06/18

ヌーヴィル、高速グラベル3連戦に自信

(c)Hyundai

 ティエリー・ヌーヴィルが初のワールドチャンピオンになれるかどうかは、次戦のラリー・ポーランド以降の高速グラベルラリー3連戦に掛かっている。ハイスピードのグラベルはヒョンデが伝統的に弱かった路面ではあるが、彼はいまやラリー攻略に自信を見せている。

 ヒョンデは2014年にWRCに復帰以来、ラリー・フィンランドでは勝つことができず、高速グラベルには勝てないというジンクスをもっていたが、2022年、オイット・タナクがi20 N Rally1でチームに初勝利をもたらしており、ヌーヴィルも昨年のフィンランドでは2位でフィニッシュ、10年ぶりに表彰台を達成したほかエストニアでも2位の表彰台を飾っている。

 2週間後のラリー・ポーランドのあと、ラリー・ラトビア、ラリー・フィンランドへとWRCのペースはさらに加速する。かつてのヒョンデならこのトリプルヘッダーを戦々恐々として迎えていたかもしれないが、ヌーヴィルはチームが常設テストサイトを中央フィンランドに登録したことで、明らかにこの高速ステージでのパフォーマンスは改善されていると語っている。

「ヒョンデはいまやフィンランドでもテストしているので、高速の路面でのパフォーマンスは改善されている」とヌーヴィルは語っている。

「ドライバーの立場からすると、あの路面では走行距離が少ないので、いつも苦労していた。でも、フィンランドでテストができるようになってから、自信を持てるようになったし、テクニックも理解できるようになった」

 ヌーヴィルは、2017年にWRCが最後に訪れたポーランドでは優勝を飾っているが、そこでの成功が必ずしもその後に続く2戦に反映されるわけではないことを意識している。

「ポーランドはまだ少し違うタイプで、ソフトな路面になる。エストニアやフィンランドのような硬い路面では苦戦を強いられる。そのような路面では、まだ改善の余地があると信じている」