ERC2018/06/01

ノールドグレン、アクロポリス予選で一番時計

(c)ERC

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 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第3戦アクロポリス・ラリーがギリシャで開幕、5月31日に行われた予選ステージでフィンランド出身の21歳、ユーソ・ノールドグレン(シュコダ・ファビアR5)が、開幕戦から2連勝しているロシアのアレクセイ・ルクヤヌク(フォード・フィエスタR5)を0.021秒上回る2分19.778秒のトップタイムをマークすることになった。

 アクロポリス・ラリーは木曜日、ラミア近郊に設けられた3.70kmのグラベルステージで13時半からフリープラクティスがスタート、気温が30度を超えるなか、2回の走行が行われ、ルクヤヌクが2回の走行ともトップタイムを叩き出し、このまま彼が予選のトップタイムを奪うかとも思われたが、シュコダ・モータースポーツの開発ドライバーでもあるノールドグレンが逆転で予選トップとなった。

 ERCイベント初挑戦のノールドグレンは、29番というカーナンバーで後方からのポジションにも恵まれての好タイムとなったが、今夜行われるスタートオーダーセレクションで一番最初に明日の走行ポジションを選ぶチャンスを手にしたことを彼は喜んだ。

「ラリーにとってはいいスタートになった。明日のロードポジションを考えなければならないが、道路にはグラベルがたくさんあるので一番手を選ばないことだけははっきりしているよ!」とノールドグレンは語った。彼は今回は純粋なシュコダのプログラムではないため、ヴェーヴァース・スポーツのファビアR5での参戦となる。

「これは僕にとって母国フィンランド以外での6戦目のラリーでしかないので、いい経験を積むことが重要となる。ギリシャの路面はすごくラフで、僕はタイヤ交換の経験はポルトガルで山のように積んできたけど、ここではその経験を使わないことを願っているよ!」

 予選ステージをもっとも最初に走ったためにハンデもあったルクヤヌクは、自身が一番速いという自信だけは失っていない。

「最初のセクションでリヤをすこし滑らせてしまい、ややワイドになってしまった。もちろん明日からは勝利を目指すつもりだが、あまりリスクを負わないことが重要だ。いいポイントをもち帰るくらいの気持ちでいくべきだね」

 ノールドグレンから1.142秒遅れの3番手タイムは、ロシアのユーリ・プロタソフ(シュコダ・ファビアR5)、ポーランドのウーカシュ・ハバイ(フォード・フィエスタR5)が4番手、走行中に4速ギヤにシフトしようとした際にシフトできない問題に見舞われながらもノルウェーのエイヴィンド・ブリニルドセン(フォード・フィエスタR5)が5番手、ポルトガルのブルーノ・マガラエス(シュコダ・ファビアR5)が6番手で続いている。

 予選上位15番手までのドライバーによるスタートオーダーセレクションは、現地時間19時からラミアのサービスパークで行われ、予選トップのノールドグレンは12番手から明日をスタートすることを選んでいる。

 ノールドグレンは、最後尾の15番手を選ばなかったことについて、路面にルースストーンが増えることを警戒したと語った。

「シェイクダウンではかなり清掃された路面だったし、ステージを走る前には路面の清掃をしてもらいたかったが、最後のドライバーになりたいとは思ってはいなかった。12番手がいいポジションだと思った。前に走るドライバーが多いほどかき出された石が転がっている可能性が高まるからね」とノールドグレンは説明した。

 予選ステージで2番手タイムを記録したルクヤヌクは、ノールドグレンが明け渡した一番後方の15番手のスタートのポジションを迷うことなく選んだ。

「僕らはグラベルでは通常はクリーンな道を走れるようポジションを選ぶ。石が問題になるかもしれないが、2番目でも1番目で走ろうと石があることには変わりない。ダストによる視界にも影響はないと願っているよ」

 なお、ブラジルの名門FCクラブ・パルメイラスで元クラブ会長を務めていたパウロ・ノブレ(シュコダ・ファビアR5)が一番手からのスタートとなっている。

 アクロポリス・ラリーは6月1日金曜日朝にユネスコの世界遺産アクロポリス城塞遺跡で行われるセレモニアルスタートのあと、ヒッポドームで行われるスーパーSSから始まる予定だ。