WRC2020/01/21

バーチャルゲームの王者がリアルラリーに挑戦

(c) Jon Armstrong Rallying

 バーチャルの世界で王者となったジョン・アームストロングがジュニアWRCでラリーに復帰、ゲームではなくてリアルな世界でのチャンピオンを目指す。

 北アイルランド出身の25歳の彼は、コドライバーのノエル・オサリヴァンとともにフォード・フィエスタR2を駆って5ラウンドの選手権を戦う。

「ゲームではなくWRCレベルの戦いに戻ることを僕はずっと望んでいた、それが僕の居るべき場所であり、自分がそこで活躍できると確信している」とアームストロングは語った。

「WRCイベントのことはフィジカルにもメンタルにも本当にタフだって知っているよ。リアルな世界はそうだ。僕はスタートするのを待ちきれないよ」

 資金面の問題で2014年に一時活動を休止した後アームストロングはヨーロッパでのラリーに舞台を移し、2016年にはDMACKフィエスタ・トロフィーのルーキー・タイトルを獲得している。

 アームストロングは翌年のWRC2カテゴリーで2戦に出場するそれぞれ5万ポンド相当の褒賞を手にしてドイツとスペインをフィエスタR5で走っているが、DMACKタイヤがターマックでのパフォーマンス不足もあってともに印象的な結果を残すことができずに

 このドイツのターマックイベント初出走から1年後、現実のラリーで走るための予算に欠けていたアームストロングはeスポーツに照準を合わせ、2018年のバーチャルWRCを制することとなった。

 彼は2018年にeスポーツWRCタイトルを獲り、2019年はファイナルに進出し2位でフィニッシュしている。

「ゲーム業界へのキャリアの転身は確実に僕の現実のラリーキャリアのために扉を開きチャンスをもたらしてくれることになった、そこには2018年eスポーツ世界王者となったことも含まれる」とアームストロングは語っている。

「新たな方面からのサポートも受けられるようになり、僕を支援しようとしてくれる人々との新たな出会うことができた。JWRCが僕の今後のキャリアを進めていく上でベストな選択のようだったので、今回はそういうプランで実行していくことにしたよ」

「僕はもちろん、選手権タイトルを獲りにいくことに挑戦したいと思っている、それがいちばんの目標だ」