WORLDWIDE2021/04/27

パストラーナがブロックを破って開幕3連勝

(c)subaru.com/rally

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 スバル・モータースポーツUSAのトラヴィス・パストラーナ(スバルWRX STI)は、2021年のアメリカン・ラリー・アソシエーション(ARA)第3ラウンドとして4月23〜24日にワシントン州で開催されたオリンパス・ラリーで優勝を飾っている。

 オリンパス・ラリーは初日、強い雨でぬかるんだ難しいコンディションになるなか、パストラーナはコドライバーのリアノン・ジェルソミーノと共にオープニングステージのベストタイムで幸先のいいスタートを切ることになった。

 ブランドン・セメヌク(スバルWRX STI)も朝から猛烈にプッシュし、SS6までに、5度の米国ラリーチャンピオンであるチームメイトのパストラーナまで3.6秒差まで迫っていた。しかし、セメヌクはこの日の最終ステージのワイルドキャットでクラッシュし、橋の一部に衝突してマシンを破損、日曜日に走行を再開できなかった。

 パストラーナは、スノ*ドリフトラリーと100エーカー・ウッド・ラリーの両方を優勝しており、オリンパス・ラリーでの完璧な勝利によって今季これまで負けなしの3連勝を達成した。

 今回からスバルWRX STIにマシンをスイッチしたフーニガンレーシングのケン・ブロックとアレックス・ジェルソミーノは、2009年以来となるスバルでのラリー参戦で、初めてドライブするマシンのペースに苦しんでいたが、終盤にはベストタイムを奪うまでになっており、1分07.4秒差の2位でフィニッシュした。

 ヒュンダイ・モータースポーツのジュニアドライバーである21歳のジョシュ・マクアーリン(ヒュンダイi20 R5)は悪名高いワイルドキャットのステージで自身初のステージ優勝を果たし、総合3位とRC2クラスの首位で自身初の表彰台を獲得した。

 ARAナショナルチャンピオンのバリー・マッケンナは、新しいフォード・フィエスタWRCでの2度目の参戦を予定していたが、一身上の都合によりラリー前日にスタートをキャンセルした。

「オリンパス・ラリーは、僕にとってもケン(・ブロック)にとってもけっして楽しいものではなかったよ」とパストラーナは語った。「バリー(・マッケンナ)が家族の問題で参戦をとり止めたり、ブランドン(・セメヌク)が本当にアンラッキーなリタイアをしてしまったので、僕が幸運にも乗り切ることができたんだ」とパストラーナは語っている。

 オリンパス・ラリーでは、全11ステージ中6ステージをパストラーナが勝利し、セメヌクが3ステージ、マクラーレンとブロックが1ステージを獲得した。

 3勝目を飾ったパストラーナは、選手権で66ポイントを獲得して圧倒的なリードを築いている。前戦100エーカー・ウッド・ラリーにはシュコダ・ファビアR5+で2位になっているブロックは、2戦連続してパストラーナ次ぐ2位でフィニッシュしており、選手権では32ポイント差の2位に浮上している。

 ARAナショナルシリーズは今後7週間のインターバルを経て、次はサザン・オハイオ・フォレスト・ラリーが6月11〜12日に開催される予定だ。