ERC2024/08/31

パッドン、ERCケレディギオン予選でトップタイム

(c)RedBull Content Pool

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 FIAヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第7戦のラリー・ケレディギオンの予選ステージが8月30日に行われ、ディフェンディングチャンピオンのヘイデン・パッドン(ヒョンデi20 N Rally2 )が予選のトップタイムをマークした。

 ラリー・ケレディギオンは、トップレベルの国際ラリーをふたたび英国に呼び戻すべく今季から新たにERCカレンダーに加わった。ウェールズ地方の海辺の町アベリストウィス周辺で2019年以来開催されるターマックラリーだ。

 現在選手権リーダーのパッドンは、4.15kmのウェールズ・クーメルヴィンの予選ステージを2分23秒9のベストタイムを記録、ラリー・ケレディギオンのレグ1を一番手のポジションで走る権利を手にしているが、1.8秒差の2番手タイムには選手権2位につけるマティユー・フランセスキ(シュコダ・ファビアRS Rally2)が続いており、タイトルを争う二人の激しいバトルの週末を予感させている。

「明日のためにロードポジションが重要なのは分かっている。クルマのフィーリングは週末に向けてとても良くなっているし、僕のフィーリングもいい」とパッドンは語っている。

 フランセスキは前戦のバルム・チェコ・ラリーでは最終日にパンクのためにリタイアとなり、選手権トップを奪い返すことはできなかった。それだけにこの週末に向けた決意は大きいと考えられるが、これまでのところ彼は初タイトルに向けた野心を抑えているようだ。「ここでは普通のステージで、特別なことは何もなかったよ。新しいラリーなので路面もノートも新しいのですぐにリズムに乗らなければならない」

 ジュニアWRCチャンピオンのウィリアム・クレイトン(フォード・フィエスタRally2)は、Mスポーツのチームメイトであり、モータースポーツ・アイルランド・ラリー・アカデミーのジョン・アームストロング(フォード・フィエスタRally2)を抑えて3番手タイムを記録している。「かなりクリーンな走りができたので満足している」とクライトンは語った。「予選でタイムを出すために、週末の最初にフラットアウトするのは慣れていないんだ」

 ミコワイ・マルツィック(シュコダ・ファビアRS Rally2)が5番手、2019年のERCチャンピオンである地元のクリス・イングラム(トヨタGRヤリスRally2)が6番手で続いている。フリー走行でスピンを喫したイングラムは気持を取り戻して好タイムを記録したが、「序盤のランナーによって泥が路面に引きずり出され、滑りやすい路面だった」と報告しており、彼のコメントがこの週末にこのラリーで待ち受ける難しさを象徴しているように見える。

 7番手には4度の英国チャンピオンに輝いているキース・クローニン(フォード・フィエスタRally2)が続き、チームMRFタイヤで初めてERCをスタートするシモーネ・テンペスティーニ(フォルグスワーゲン・ポロGTI R5)が左フロントに軽いダメージを負いながらも8番手で続いている。「タイトな出口で少し接触してしまった」とテンペスティーニ。「確かに少しタイムを失ってしまったけど、ステージは僕らにとっては問題なかった」とテンペスティーニは語っている。

 ラリー・ケレディギオンは金曜日の夕方、アベリストウィス・スーパーSSをで開幕したあと、土曜日から本格的な競技がスタートする。