ERC2022/03/26

パルドがERCアソーレスの予選トップ

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(c)Team MRF Tyre

 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第2戦のアソーレス・ラリーの予選ステージでスペイン出身のハビエル・パルド(シュコダ・ファビアRally2エボ)が2分23秒125のトップタイムをマーク、土曜日のステージのロードポジションの第一選択権を獲得した。

 アソーレス諸島のサンミゲル島で行われるアソーレス・ラリーは、金曜日の午後、島西部のラゴア・ステージで行われた予選ステージで戦いの幕を開けることになった。

 ERCポイントリーダーのニル・ソランスは開幕戦ラリー・セーハス・ダ・ファフェに勝利したにもかかわらず予算の関係で残念ながら欠場、2位のアルミンド・アラウージョ(シュコダ・ファビアRally2エボ)もポルトガル選手権を照準にするため、アソーレス以降のERCに出場する計画がないため、昨年のERC2王者であるパルドが事実上の選手権リーダーとしてこの週末を迎えている。

 パルドは予選ステージで、開幕戦で4位争いを演じたシモーネ・テンペスティーニ(シュコダ・ファビアRally2エボ)に0.107秒差をつけるトップタイムを叩きだした。

 アソーレス諸島は不安定な天候で有名であり、その路面コンディションはめまぐるしく変化する。予選ステージはドライなグラベルで行われたが、明日以降は時折雨が降るという予報もあることから、パルドは走行ポジションが重要になると語っている。

「とても良い走りだった。でも厳しいステージだった」と25歳のパルドは語った。「明日に向けては、どの位置からスタートするのがベストなのか、完全に把握できていない。(ドライなら)15番手という走行ポジションがいいのかもしれない。雨になっても前戦のファフェとはグラベルが違うから、あれほど問題にはならないよ。他の選手が僕のためにステージを掃除してくれるのがいいんだ」

 予選ステージ2番手タイムにつけるチームMRFタイヤのテンペスティーニは前戦ファフェでは雨で滑りやすくなった最終ステージでクラッシュしているため、選手権を立て直すためにもこの週末の挽回が重要になりそうだ。

 0.5秒差の3番手タイムは、チームMRFタイヤのチームメイトであるエフレン・ヤレーナ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が続いている。昨年のシーズンを2位となった彼も開幕戦では初日にラジエータ破損して12位に終わるなど、不運なシーズンスタートとなったが、ここでは順調な走りをみせている。

 来週メキシコで行われるラリー・オブ・ネイションズ・グアナファトにイタリア代表として参戦するアルベルト・バッティストーリ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が1.2秒差の4番手、ERCジュニア・チャンピオンのケン・トルン(シュコダ・ファビアRally2エボ)がさらに0.3秒差の5番手タイムと健闘している。

 地元アソーレスのポンタ・デルガーダ出身のリカルド・モウラ(シュコダ・ファビアRally2エボ)は、ポルトガル選手権で3回、アソーレス選手権で10回のタイトルを誇る、最も経験値と実績を誇っており、シェイクダウンでは最速タイムを叩き出したが、予選ではトップから1.6秒差の6番手となっている。

 なお、この日の夜に行われたスタートオーダーセレクションで予選でトップ15に入ったドライバーが明日土曜日の第1レグでの走行順位を選んでいる。予選トップのパルドは5番手という走行ポジションを選択している。

「明日の天候を知るのは難しいので、多かれ少なかれ良いポジションだと思う」と予選トップのパルドは語った。

「1号車ではないけれど、泥や砂利が多い後方でもない。でも一番大事なのは、父が電話してきて5番手を選べと言ってくれたことだから、問題ない。クルマには自信があるし、機能性もフィーリングもとてもいい。このポジションで良いラリーが出来れることを願っているよ」

 しかし、予選2位のカンペデッリは9番手スタート、予選3位のヤレーナは12番手を選択、ドライなコンディションになると信じているようだ。

「昨年は雨が降っているときに16番だったので、正しい方法だと思うし、問題はない。本当に良いスタートポジションを取れたと思う。ラリーで勝ちたい。難しいだろうけど、楽観視している」と昨年3位となったヤレーナは語っている。

 大雨になることを期待しているポルトガル出身のルイス・ヴィヤリーノ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が一番手スタートを選んでいる。

 アソーレス・ラリーは、土曜日の現地時間8時18分からスタートする。