WRC2020/04/05

フィンランドがガイド1公開、開催に悲痛な願い

(c)Toyota

 ラリー・フィンランド主催者は、70周年のメモリアルイベントとして今年の8月6-9日に開催される予定のネステ・ラリー・フィンランドの「ラリーガイド1」を公開した。主催者はその冒頭の挨拶において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによるロックダウンから世界が解放されて、8月初旬にはこのイベントの開催をみんなとともに祝うことが出来ることを願っているという悲痛とも言えるメッセージを記している。

 今年のラリー・フィンランドは、カッレ・ロヴァンペラという母国の新しいスターがWRカーで凱旋を果たすことになっているほか、220戦という世界ラリー選手権の史上最多出場記録をもつミーカ・アンティラが競技者としてではなく、イベントの副競技長として運営に加わるなど、70周年記念イベントとして楽しみな話題が盛りだくさんだ。

 しかし、ラリー・フィンランドの運営母体であるAKKスポーツは、COVID-19の拡大にともない、4月6日からほぼすべてのスタッフをおよそ90日間にわたって一時的にレイオフすることを発表したほか、2月末に公開された今年のイベントのアイテナリーについても当局が道路使用に難色を示しているとの情報もあるなど、イベントをとりまく状況はけっして明るいものではない。

 ラリー・フィンランドのスタートまで4か月となった4月3日、主催者は伝統の一戦の「ラリーガイド1」を発行、このイベントの開催に大きな障害があることを認めたうえで、8月にはこうした状況が良くなって開催できることに希望を持ち続けている。

「親愛なるラリーフレンズ。このような異常ともいえる時に、ラリーについて語るべきことを考えるのは簡単ではない。現在、私たちのすべての人生は、私たちの愛する人、私たち自身、同僚といった、より大切なことに集中しており、確かに私たちの仕事や組織については、このパンデミックによって、多くの点で影響を受けている。ネステ・ラリー・フィンランドは、70周年のアニバーサリーのイベントにむけた最後の準備についてよりよいスタートができることを望んできた」

「現状では、私たちはこうした状況ながら皆さんに最高のイベントを提供するために努力し続けることができている。8月上旬までに状況は異なったものになり、私たち全員が集まってイベントを祝うことができることを、そしてこのグローバルロックダウンの終わることを信じ続ける!」