WORLDWIDE2025/12/09

フールモー、ソルベルグを抑えてデヴォリュイ優勝

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 アドリアン・フールモー(ヒョンデi20 N Rally1)とオリヴァー・ソルベルグ(トヨタGRヤリスRally1)の対決に沸いたラリー・ナショナル・イヴェルナル・デュ・デヴォリュイは、フールモーが14.7秒差をつけて優勝を飾ることになった。

 ラリー・ナショナル・イヴェルナル・デュ・デヴォリュイは2026年シーズンのWRC初戦となる伝統のラリー・モンテカルロに向けた準備のためには最高の舞台となった。ラリー・モンテカルロの中心地であるギャップの北西に位置するデヴォリュイをベースに行われるこの一戦は、本番で待ち受ける過酷なウィンターコンディションのターマックを完璧に再現して挑戦者たちを出迎えた。
 
 土曜日に行われた4つのスペシャルステージは、雪や氷、溶け出したシャーベット状の雪、あるいはウェットやドライのターマックがミックスした複雑な路面での戦いとなり、昨年、このイベントで優勝を飾っているフールモーが3つのステージでトップタイムを奪い、ソルベルグを22.7秒リードすることになった。彼はとくに24.25kmのラ・バシャセット・ステージで18.6秒もの大差をつける圧巻のベストタイムを刻んだが、ソルベルグも凍結が始まった最後のナイトステージで、フールモーに3.4秒差をつけるトップタイムを記録して、初めてこうした路面でトヨタのRally1カーをドライブしたとは思えない、ペースを見せることになった。

 最終日の日曜日は気温も上昇したこともあって、ところどころに雪とアイスは残るものの、多くのぬかるんだ雪のセクションはウェットになり、ドライ路面のセクションが増えるなど、前日とはうってかわった路面状況となってタイヤテストのためにもふたたび絶好の一日となった。フールモーとソルベルグは、最終日に行われた6ステージのうち2ステージでまったくの同タイムであり、さらに3ステージではソルベルグがベストタイムを奪うなど、最後まで大接戦の戦いとなった。最終的にはフールモーが逃げ切って優勝を飾ったものの、ソルベルグはライバルとの差を大きく縮め、14.7秒差に迫ってゴールしている。

 フールモーは、来年のラリー・モンテカルロに向けて確かな手応えを感じることができたようだ。「とても良い2日間だった。デヴォリュイに来られて嬉しかったよ。マシン、そしてタイヤも含め、様々なテストを行うことができたし、様々な路面コンディションに遭遇することができた、来年のモンテカルロに向けて様々なことを試すことができたし、ポジティブな週末になったよ。2026年が待ち遠しいよ」

 フールモーにとって、勝利そのものよりも、本格的な冬のコンディションの中でセットアップを微調整する機会の方が重要だった。

「このラリーの計画は明確だった。ウェットで滑りやすいコンディションでマシンを改善することだ。オリヴァーが参加してくれて、自分たちの状況を確認できたのは嬉しかったし、弱点を克服することに真剣に取り組んだ」
  
 また、ソルベルグはこのラリーでは過去に優勝を経験しているブライアン・ブフィエとドニ・ジローデという経験豊富なコンビのアイスノートクルーを擁し、本番のシュミュレーションもうまくいったようであり、GRヤリスにも十分に慣れることができたようだ。

「トヨタGRヤリスRally1で初めて走るターマックは雪と氷だったが最高の気分だったよ!このようなコンディションでドライブしたのは初めてだったが、とにかく信じられないくらい素晴らしかった。さまざまなタイヤやセットを学ぶことができたし、一瞬一瞬が最高だった」とソルベルグは語っている。
 
 ソルベルグは、最終日に素晴らしいタイムを出しているが、滑りやすいステージで緊張感があったことを認めた。

「かなり速かったと思うが、雪もあり、色々なコンディションがあった。とくに最初の走行は濡れた路面で滑り落ちるのを避けたかったし、興奮よりも緊張の方が強かった。でも、その後はフィーリングも非常に良くなった」

 ソルベルグから1分49秒遅れの3位には、ヘイデン・パッドン(ヒョンデi20 N Rally2)が続いており、地元勢を抑えてRally2クラスの優勝を果たしている。パッドンは来シーズン、エサペッカ・ラッピとダニエル・ソルドと共にヒョンデのラインナップに決まっており、開幕戦モンテカルロで3台目のi20 N Rally1をドライブすることが発表されている。

 パッドンは、馴染みのないハンコック・タイヤを色々なコンディションで試す最高の機会になったとコメントしている。「ラリー・デヴォリュイは素晴らしいコンディションで行われ、モンテカルロへの完璧なウォームアップを行うことができた。ここでの主な目標は、変化するグリップレベルに慣れ、僕にとっては新しいハンコック・タイヤの性能範囲を把握することだった。様々なタイヤオプションを試し、良いものもあれば悪いものもあったが、2日間にわたって学習を続けることができたよ」

 ラリー・モンテカルロは来年の1月21日から25日まで開催される予定だ。