WORLDWIDE2023/09/24

フールモーが英王者に、ヨークシャーで今季5勝目

(c)BRC

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 Mスポーツのアドリアン・フールモーがラリー・ヨークシャーで優勝し、英国ラリー選手権のチャンピオンに輝いた。

 フールモーは今季、WRC2ではなかなか勝てずに苦戦のシーズンを送っている。サルディニアでは最終ステージのクラッシュで勝利を失い、アクロポリスでも金曜日までずっとリードしていたがタイヤ交換で優勝争いから脱落している。

 それでもフールモーは、フォード・フィエスタRally2の開発作業を兼ねて出場してきた英選手権では今季敵なしの速さをみせてきた。アクロポリスに出場するために第5戦のラリー・セレディギオンをスキップしたものの、彼は開幕戦のマルコム・ウィルソン・ラリー以降、第4戦のアルスター・ラリーまで4連勝を飾っており、チャンピオンに王手を掛けてこの第6戦ラリー・ヨークシャーに臨んでいた。

 ラリー・ヨークシャーでは、フールモーは彼のタイトルを阻むチャンスをもっていた、勝田貴元の以前のコドライバーであるダニエル・バリットとコンビを組むスコットランド出身のギャリー・ピアソン(VWポロGTI R5)と戦うことになったが、金曜夜のオープニングステージでリードを奪うや、土曜日に残された6ステージすべてにおいてベストタイムを奪い、最終的にピアソンに44.6秒差をつけて優勝を飾っている。彼にとってキャリア初のチャンピオンを獲得することになった。

 トリッキーなヨークシャーのステージをいとも簡単にトップで駆け抜けたフールモーは、コリン・マクレー、リチャード・バーンズ、スティグ・ブロムクヴィスト、アリ・ヴァタネン、エルフィン・エヴァンス、そして彼のボスであるマルコム・ウィルソンといったスーパースターたちとともにチャンピオン・トロフィーにその名を刻み、近い将来、再びWRCのトップカテゴリーに復帰するための力をつけてきたことを証明した。

 フールモーは、コドライバーのアレクサンドル・コリアとともにトロフィーを掲げると、「僕らがチャンピオンだ!」と喜びを爆発させた。

「英選手権のシーズンは本当に素晴らしいものだったし、トロフィーに多くの有名な選手と並んで自分の名前が刻まれたことは本当にうれしいよ。シーズン5勝は本当にいい気分だし、チームもマシンをよく仕上げてくれた。僕たちはクルマでの時間と、新しいことを試すためにここに来たんだけど、それは本当にうまくいった。チャンピオンシップでの時間を本当に楽しむことができたし、タフなシーズンだったからトロフィーを獲得できてうれしいよ」

 英選手権はまだ最終戦のカンブリアン・ラリーが残っているが、フールモーは同じ週末に開催される新しいWRCラウンドであるセントラル・ヨーロッパ・ラリーに出場するため、これを欠場する。彼は来週のラリー・チリには出場しないものの、最終戦のラリー・ジャパンにも参戦する予定だ。