ベルギー・トップドライバーの一人であるピーター・チューンにとって、母国で初開催される世界ラリー選手権に最新のWRカーで出場するチャンスは絶対に見逃すわけにはいかなかったようだ。11月19-22日に開催されるイープル・ラリー・ベルギーに、彼はヒュンダイ2Cコンペティションのヒュンダイi20クーペWRCを駆って出場することを発表した。
ベルギー選手権で8度のチャンピオンに輝いているにもかかわらず、過去、チューンはイープル・ラリーで一度の優勝経験しかないが、2012年にベルギーでタイトルを獲得したあと、チューンはドライバーとして自身のタイトルを追うことにピリオドを打ち、ケヴィン・アッブリングなどのコドライバーを務めてきた。
チューンは昨年、2016年にイープルで11度目の優勝を飾って引退したフレディ・ロイクスを引っ張りだして二人でイープルに復活、コドライバーとしてイープル初優勝にチャレンジしたが、現役トップドライバーを相手に惜しくも4位に終わっている。
「正直言って、去年のイープル・ラリーでWRカーに乗るかと言われていたら、大声で笑っていただろうね」とチューンは笑った。
「しかし、世の中にはいろいろなことが起こりうるということを最近知ったよ。嫌な出来事から生まれたのでなければ、このような例外的なチャンスは大歓迎さ」
「とにかく、ここに出ることが決まった。エディ(・シュヴァリエ)と私は、高齢になったが、おそらく世界最高のラリーカーでの参戦だからね。驚いたでしょ?」
チューンは、ヒュンダイ・ベルックスの支援で可能となった今回のイープルで、母国の若きスターたちとの最高の勝負を楽しみたいと語っている。
「どのようなマシンでも、どのようなイベントでも、左に座ろうが右に座ろうが、常に最高の結果を出して自分の限界に挑戦したいと思っている。はっきり言っておくけど、ティエリー・ヌーヴィルとニコラ・ジルスールは、僕らのタイムを心配しすぎないようにしてほしいね! もちろん彼らも道に留まらなければならない。いつもイープルは考えられないほど難しいステージになるからね」