Raid2024/01/08

ペテランセル、バタネンに並ぶ50回目ステージ勝利

(c)RedBull Content Pool

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 ダカール・ラリー2024は、7日日曜日に第2ステージが行われ、ステファン・ペテランセル(アウディRS Q E-TRON E2 T1U)が4輪部門における通算50回目というステージ勝利を飾り、アリ・バタネンと並ぶダカールの最多ステージ優勝記録保持者となった。また、チームメイトのカルロス・サインツ(アウディRS Q E-TRON E2 T1U)が総合リーダーに立つことになり、チーム・アウディ・モータースポーツにとって最高の1日となった。

 日曜日の第2ステージは、アル・ヘナキヤからアル・ドゥワディミまで463kmが設定され、今大会初の砂丘のステージが挑戦者たちを待ち受けていた。

 2輪と4輪で通算14回の優勝経験を持つペテランセルは、35回目のダカール参戦となった土曜日、岩だらけのステージでのパンクとナビゲーションの問題から32分遅れの厳しいスタートとなっていた。しかし、ダカールのレジェンドは日曜日の砂丘のステージでは飛ぶようなスピードをみせて、終盤にはセバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンターT1+)から激しいプレッシャーをかけられたものの、最終的に29秒差の僅差ながらステージ優勝を飾り、トップから13分16秒遅れの9位まで挽回することになった。

「昨日は大失敗だった。でも、今日はまずまずのタイムを出すことができたし、午前中はいいコースと砂丘だったのでコックピットで楽しむことができた」とペテランセルは1日をふりかえった。

「今日はパンクもなかったし、ナビゲーションのミスもなかった。昨日は石の上をどう走ればいいのかわからなくて落ち込んだ。でも(ピエール・)ラルティーグがずっと前に言っていたように、ダカールはまだ遠い。バタネンとは互角になったが、彼を上回ったかどうかはわからない!バタネンは僕と同じくらい多くのステージで優勝しているが、彼は真のレジェンドだ。彼がダカールに参戦していた頃は、ステージ優勝と総合優勝を誰のものともしなかったからね!」

 ローブは前日のパンクとステアリングアームを交換する作業で22分47秒の遅れの18位と出遅れていたが、この日の2番手タイムによって首位から4分17秒差の3位までジャンプアップすることに成功している。

 ローブはパンクこそなかったが、試練が続いたと1日をふり返っている。「今日はいいスペシャルだった。昨日とは違って、クルマとタイヤが無事だったことはよかったが、他にもやるべきことがあった。砂丘、トラック、オフトラック・セクション、落とし穴のあるタフなナビゲーションもあった。明日はステファン・ペテランセルがトップを走るのを見ながら行くよ」

 今年のダカールは若手のドライバーが活躍が目立っている。前日に初のステージ勝利を飾ってラリーをリードしたギヨーム・ド・メヴィウス(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブT1+)に続き、今日はトヨタGAZOOレーシングの21歳の新星セス・キンテロ(トヨタGRダカールハイラックスEVO T1U)が旋風を巻き起こすことになった。

 キンテロは167kmまでペテランセルを押さえてステージをリードするという驚くべき速さをみせたが、終盤までにペテランセルとローブに相次いでポジションを譲ることになった。それでも彼はこのステージで3分遅れの3番手タイム、総合でも4位へと追い上げてきた。メヴィウスも19番手タイムで続き、キンテロの8秒後方の総合5位で続いている。

 サインツは、チームメイトのマティアス・エクストローム(アウディRS Q E-TRON E2 T1U)から1分8秒遅れの8番手タイムながら首位へと浮上、ダカールをリードすることになった。エクストロームも総合6位につけている。

 第3ステージを終えて、オーバードライブ・レーシングのヤジード・アル-ラジ(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブT1+)がサインツから1分51秒差の総合2位、さらに2分26秒差の総合3位にローブが続く展開となっている。

 プロドライブ・チームはダカール初日の不運から立ち直った。昨年の覇者であるナッサー・アル-アッティーヤ(プロドライブ・ハンターT1+)は前日の2度のパンクで首位から24分47秒遅れの21位となっていたが、この日はペテランセルから6分28秒遅れの4番手タイムで続き、7位まで追い上げてきた。

 トップからはまだ12分16秒遅れとなっているが、アル-アッティーヤはまだ戦いを諦めてない。「序盤からプッシュしたけど、リアアームを壊してしまい、修理のために10分以上ストップした。昨日もセブが同じアームを壊していたので、このマシンの弱点だと思う。問題を解決するためにチームと話し合うつもりだ。それでも僕たちはまだゲームに参加している」

 月曜日の第3ステージは、アル・ドゥワディミからアル・サラミヤまでの438kmが予定されている。