ERC2021/10/03

ミケルセン、豪雨のERCファフェで首位に立つ

(c)ERC

(c)ERC

(c)ERC

 2021年ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第6戦のラリー・セーハス・デ・ファフェ・エ・フェルゲイラスの初日は、大雨と濃霧に見舞われたマディなコンディションとなり、優勝候補だったチームMRFタイヤのダニエル・ソルド(ヒュンダイi20 R5)がリタイアする波乱が発生、トークスポーツWRTのアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRally2エボ)がラリーをリードしている。

 選手権リーダーのミケルセンはオープニングSSからラリーをリードしたが、激しい濃霧となったSS2でベストタイムを奪ったソルドが首位へと浮上、そのまま3連続でベストタイムを奪って、パンクに見舞われたミケルセンに対して28.9秒をリードして朝のループを終えることになった。

 しかし、ソルドはSS5でタイヤにダメージを受けて2位へと後退、さらに天候がますます悪化するなかで行われたSS6でも4位へとポジションダウン、深いわだちが刻まれたコンディションとなったSS8ではステアリングに問題を抱えてしまい最後の1kmで横転してしまった。

 ソルドに代わってSS5で2位へと浮上したサンテロック・ジュニア・チームのアレクセイ・ルクヤヌク(シトロエンC3 Rally2)がSS7でベストタイムを奪ってミケルセンに1秒差まで迫ったが、最終ステージでベストタイムを奪ったミケルセンがディフェンディングチャンピオンに4.4秒の差をつけて初日をトップで終えている。

「今日は非常にタフな一日だった。グリップが常に変化していたので、判断するのがとても難しかった」とミケルセンは語った。「とくに最終ステージは非常に深いわだちで荒れていて、マシンが砂のなかに埋まってしまうのではないかと心配したほどだったよ。もっと速く走れたかもしれないが、パンクしたくなかったので、安全なところを走った。チャンピオンシップのことも考えておかなければならないからね」

 ポルトガル選手権リーダーのアルミンド・アラウジョ(シュコダ・ファビアRally2エボ)がトリッキーなコンディションのなか、水温が140度に達するトラブルに見舞われながらも3位で続いており、13.5秒差でタイトル争いのライバルであるブルーノ・マガラヘス(ヒュンダイi20 N Rally2)が続いている。

 シモーネ・テンペスティーニ(シュコダ・ファビアRally2エボ)は、SS6でソルドを抜いて3位ポジションを上げたが、SS7の泥で覆われたセクションでオーバーシュートして4位に後退したあと、最終ステージでソルドと同様にステアリングを破損してストップしてしまった。

 シュコダ・ラリーチーム・ハンガリーのノルベルト・ヘルツイッヒ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が悪コンディションのなかで14位から5位に浮上、ヤッコACCRチームのエリック・ツアイス(フォード・フィエスタRally2)が6位で続いている。

 ラリーチーム・スペインのニル・ソランス(シュコダ・ファビアRally2エボ)はラジエーターに泥が溜まってオーバーヒートしたために最終ステージでスローダウンを余儀なくされて7位となっている。

 CHLスポールオートのヨアン・ボナート(シトロエンC3 Rally2)は、2回のスローパンクを乗り越えて8位につけている。また、ERCのランキング2位につけていたラリーチーム・スペインのエフレン・ヤレナ(シュコダ・ファビアRally2エボ)は、SS6で崖下に転落するアクシデントでリタイアとなっている。ヒュンダイ・ラリーチーム・イタリアのウンベルト・スカンドラ(ヒュンダイi20 R5)もドライブシャフトの問題で遅れをとった後、技術的な問題からマシンを止めている。