WORLDWIDE2025/05/07

ミーク、ソルドとの終盤のドラマの末に3連勝

(c)Rali Terras d’Aboboreira

(c)Team Hyundai Portugal

(c)Martins Sesks

  ポルトガル・ラリー選手権第3戦ラリー・テーハス・ダボボレイラでは、クリス・ミーク(トヨタGRヤリスRally2)が最終ステージまでもつれ込んだダニエル・ソルド(ヒョンデi20 N Rally2ステップ2)とのトップ争いを制して今季3連勝を飾った。

 10SS/ 114.45 kmで争われたラリー・テーハス・ダボボレイラは予想通りに開幕から2連勝を続けるミークが素晴らしい走りで12秒近くまでリードを広げたものの、雨で滑りやすくなった路面でスピンを喫した隙に、ソルドに一瞬、追い上げのチャンスを与えてしまった。

 しかし、ソルドは大雨となった最終ステージでパンクに見舞われ、ミークが最終的に27.6秒差をつけて優勝を飾ることになった。

「ポルトガルで今年3度目の優勝は素晴らしい結果だ。最終ステージのスタートは少し怖かったが、厳しいコンディションを乗り越え、全てがうまくいった」とミークは安堵の表情で語った。

 ソルドは最終ステージのパンクで最終的に2位に甘んじたものの、3つのステージを制したことで「ステップ2」の進化を喜んだ。

「ステップ2は良くなったし、クリスとの良いバトルだったが、最終ステージでの不運で大きくタイムを失ってしまった」とソルドはコメントした。「最後の数kmでパンクが発生し、最後まで勝利を目指して戦うことができなかったよ。パワーステージのボーナスポイントを獲得することができなかったのは残念だ」

 ソルドのレギュラーコドライバーのカンディド・カレーラは今年はナッサー・アル-アッティーヤとともに中東選手権を中心としたプログラムを組むため、先週末は彼の代役を務めたパトリシア・サイズが務めていた。

 ラリー・テーハス・ダボボレイラは、2週間後に行われるラリー・デ・ポルトガルの土曜日に走るアマランテ・エリアのグラベルステージで行われるため、ヒョンデ・モータースポーツのアドリアン・フールモーがタイム計測外ながらヒョンデi20 N Rally1で出場したほか、WRCポルトガルにMスポーツ・フォードのプーマRally1で出場するマルティンシュ・セスクスはウォーミングアップとしてこのイベントを利用するためにフォード・フィエスタRally2で参戦している。

 セスクスは、ミークとソルドに続いて3位につけていたが、SS5でテクニカルトラブルに見舞われリタイアを余儀なくされた。

 ポルトガルのWRC2にエントリーしているヤン・ソランス(トヨタGRヤリスRally2)は最終ステージを3位でフィニッシュしたものの、ポルトガル選手権を戦うアルミンド・アラウージョに敬意を表して表彰台を譲るためにマシンを止めている。

 また、WRC2王者を狙うヨアン・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)も6位でフィニッシュしたあと自らリタイアし、ローペ・コルホネン(トヨタGRヤリスRally2)もポルトガル選手権を戦う強豪たちに立ち向かったが、トップから2分遅れの4位でフィニッシュしている。