WRC2022/11/30

モンテカルロがフォンベル峠にさよなら

(c)Toyota

 モナコ自動車クラブ(ACM)は月曜日、「さよならフォンベル峠」と題したニュースを掲載、2023年のWRC開幕戦となるラリー・モンテカルロの土曜日に予定されたサン・ジェニエ〜トアールのステージを安全上の理由からキャンセルし、ルートを再編したことを明らかにした。

 サン・ジェニエ〜トアールはシステロンのステージのショートバージョンだ。ここを世界的に有名にしているのが、モンテカルロのときだけ冬季の通行止めから開放されているフォンベル峠であり、雪と氷に閉ざされたアップダウンのきついセクションは例年幾多のドラマの舞台となっており、WRCでもっとも難しいステージの一つに数えられている。しかし、フォンベル峠に向かう道路については、いくつか崩れたコーナーがあり、安全のためのバリアがないことが問題となっていると報道されていた。

 2023年のラリー・モンテカルロのルートについては、すでに7月に発表となっていたが、アルプ・ド・オート・プロヴァンスの地方議会が、今回、安全上の理由から冬季のフォンベル峠の走行を許可しないことを正式決定したため、当初、SS10/12として行われる予定だったサン・ジェニエ〜トアールのキャンセルを含め、1月21日の土曜日のルートが大幅に変更されることになった。

 これにより土曜日は新たに追加となったル・フュージュレ〜トラム・オート(SS9/12:16.80km)からスタート、マリージャイ〜ピュイミシェル(SS10/SS13:17.31km)、ユブレイユ〜アントルヴォー(SS11/14:21.78km)へと続く3ステージを前日の金曜日と同様にミッドデイサービスなしにピュジェ-テニエでのタイヤ交換を挟んで2回ループする6SS/111.78kmの一日となる。ユブレイユ〜アントルヴォーの2回目の走行は18時23分スタートが予定され、ナイトステージとして行われることになる。