WORLDWIDE2022/10/18

ラトバラがラリーレジェンドで勝利を飾る

(c)Jari-Matti Latvala

(c)Rally Legend

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 先週末にサンマリノで開催されたラリーレジェンドで、トヨタGAZOOレーシングWRTのチーム代表であるヤリ-マティ・ラトバラが優勝を飾ることになった。

 2003年に始まったラリーレジェンドは、往年の名車と名ドライバーが集結するイベントとして、ヨーロッパのカレンダーに欠かせない存在となっている。ラリーレジェンドはマシンとスターに出会うイベントであると同時に、エントラントにとっては歴史的なマシンを駆って競争を思いっきり楽しむ要素もある。トヨタのチーム代表のラトバラは今回、エサペッカ・ラッピのコドライバーであるヤンネ・フェルメとコンビを組み、自身が所有するトヨタ・セリカGT-FOUR ST165で参戦した。

 ラトバラはクラシックカテゴリーにおいて、かつての強さを彷彿とさせる走りでデニス・ピチェーノ(スバル・インプレッサ)やシモーネ・ロマーニャ(ランチア・デルタ・インテグラーレ)を抑え、優勝を手にした。

「10年前にラリーレジェンドに初めて参加したとき、これは独創的で唯一無二のイベントだと思った。今日では大きなイベントとなったが、またここに来られて幸せだ」とラトバラは語った。

 カッレ・ロヴァンペラも世界タイトル獲得後初めて公の場に登場した。

 ロヴァンペラの登場は最も注目を集め、サインやセルフィーを求めるファンに埋め尽くされた。2週間前に最年少WRC王者の座をコリン・マクレーから引き継いだロヴァンペラには、マクレー一家から1995年シーズンにマクレーが履いていたドライビングブーツが贈られた。

 ロヴァンペラもラトバラが所有するトヨタ・セリカGT-FOUR ST185のステアリングを握ってラリーに参加した。

「カッレが私のマシンを運転してくれたことが特にうれしい」とラトバラは語った。「新世界チャンピオンが私のマシンを運転してくれたことを誇りに思うし、彼がここに来てくれたことを本当に誇りに思う」

「彼はマシンとドライビングに対する強い情熱を持っている。多くの人が彼を見たくて足を運んでいたよ」

 ロヴァンペラとともに彼の父のハッリ・ロヴァンペラもまたタイムが計測されないスタークラスでドライブしている。そのため、ロヴァンペラはファンwを楽しませることに重点を置き、信じられないほど大きなドリフトをみせるとともに狭いセクションでドーナツターンを決めてみせるなど、古いセリカを初めて操ったとは思えないほどドライブを楽しんだ。

 かつてトミ・マキネンが駆っていたソニックブルーのスバル・インプレッサWRCをドライブする父ハッリと一緒にステージを走ったことは、ファンにとっても二人にとっても最も特別な瞬間だった。

「ずっとやってみたかったイベントだったし、その期待に応えてくれるものだった」とカッレ・ロヴァンペラは語っている。

「ラリーレジェンドは美しい、楽しいイベントだと聞いていたが、今となっては僕が想像していた以上に美しく、楽しいイベントだと思う」

「この雰囲気、最高のファン、素晴らしいマシン、ラリーに対する大きな情熱・・・これほど素晴らしいイベントは初めてだ」

「このイベントはファンのためだけのものだから、本当に素敵なんだ。ターマックを走っているときでも、大きくドリフトして楽しむためだけにグラベルタイヤを使っている」

「イタリアのファンは最高で、いつも情熱的でクレイジーだから、彼らのためにいいショーができたことを願っている」

 ラリー・レジェンドには、ラトバラとロヴァンペラだけでなく、ユハ・カンクネン、ミキ・ビアジオン、マルク・アレン、ジミー・マクレー、マルコム・ウィルソン、トニー・ファシーナといったWRCレジェンドも出席し、彼らのほとんどがデモンストレーションに参加した。

「ラリーレジェンドは、多くの観客に受け入れられ、忘れられないイベントを提供することができた。私たちは、根気強いスタッフとともに、何ヶ月にもわたって努力を重ねてきた」と、主催者のパオロ・ヴァッリとヴィト・ピアルーリは語った。

「サンマリノに来られて嬉しいという多くのファンのコメントや、ルネ・アルヌー、カッレ・ロヴァンペラ、アルトゥーロ・メルツァリオ、マルコム・ウィルソンなど、ラリーレジェンドの雰囲気、情熱、熱気を知らなかったチャンピオンやVIPからの驚きと賛辞を聞くと、我々が本当に素晴らしいショーを企画したことを実感できる」