ERC2017/05/07

ルクヤヌク、ERCカナリアスで2年連続優勝

(c)ERC

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 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第2戦ラリー・イスラス・カナリアスは、ロシア・パフォーマンス・モータースポーツのアレクセイ・ルクヤヌク(フォード・フィエスタR5)が最終日もリードを広げ、カイエタン・カイエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)に57.2秒差をつけて今季初優勝を飾ることになった。

 初日の6ステージすべてでベストタイムを奪い、25.7秒をリードして初日を終えたルクヤヌクは、オープニングSSでベストタイムを奪って38.9秒へとその差を広げ、もはや安全圏とも言えるほどのマージンを築くことになった。

 ルクヤヌクはステージエンドでもはやプッシュせずにセーフティに行くと語り、彼のパーフェクトゲームはSS8でカイエタン・カイエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)にベストタイムを奪われたことで途絶えることになった。彼のバンパーからはオイルがにじみ、その影響でドライブシャフトに問題が起こったが、それでもデイサービスでマシンをリフレッシュしたルクヤヌクは午後のステージでも2つのベストタイムを奪い、リードを57.2秒へと拡大して今季初勝利を独走で飾ることになった。

「昨年に比べて大きな進歩だったね。昨年に続くこの勝利を誇りに思うよ。昨年は何度もマシンを壊したが、いまのところは天国にいる気分だよ」とルクヤヌクは語った。

 ルクヤヌクの後方での2位争いは白熱した戦いとなった。スタート前にこのマシンでまったくターマックを走ったことがなかったにもかかわらず、初日を2位で終えた開幕戦ウィナーのブルーノ・マガラエス(シュコダ・ファビアR5)は、オープニングSSでカイエタノビッチに2位を譲り、瞬く間に10秒近く遅れることになった。しかし、マガラエスは霧となったSS10でその差を4秒に縮めて、最後まで2位に野望を見せたが追撃及ばず、カイエタノビッチが王者の意地をみせて6秒差で逃げ切り、2位でフィニッシュすることになった。

 最終日にも2番手タイムを出した地元のイヴァン・アレス(ヒュンダイi20 R5)が殊勲の4位でフィニッシュ、初日のブレーキトラブルで8位と出遅れた地元のルイス・モンゾン(フォード・フィエスタR5)が5位まで追い上げてフィニッシュした。

 プジョーラリーアカデミーのホセ・マリア・ロペス(プジョー208 T16 R5)は最終ステージでモンゾンに抜かれたものの、総合6位に入り、ERCジュニアU28で優勝を飾ることになった。

 フランスのターマック王者シルヴァン・ミシェル(シュコダ・ファビアR5)がロペスから9.9秒遅れてU28の2位でフィニッシュしている。マリヤン・グリーベル(シュコダ・ファビアR5)とニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアR5)は初参戦のカナリアスで最後までペースが上がらずに3位と4位になっている。

 また、ERCジュニアU27は、オペル・ジュニアチームのクリス・イングラム(オペル・アダムR2)が開幕から2連勝を飾っている。