ERC2021/09/17

ルクヤヌクがERCアソーレスの予選で一番時計

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 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第5戦のアソーレス・ラリーの予選ステージが木曜日に行われ、サンテロック・ジュニア・チームのアレクセイ・ルクヤヌク(シトロエンC3 Rally2)が、アンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRally2エボ)に1.792秒の差をつける最速タイムを記録した。

 ディフェンディングチャンピオンのルクヤヌクは、前戦チェコ・ラリー・ズリーンのイベント前のテストでマシンをクラッシュさせてしまい、ラリーを欠場したため、選手権のトップを陥落し、新しいリーダーとなったミケルセンから30ポイント差の3位まで滑り落ちている。

 アソーレス諸島のサン・ミゲル島で行われるアソーレス・ラリーは、昨年はコロナウイルスの感染状況の悪化からキャンセルとなり、今季も3月末に開幕戦として行われる予定が、5月に延期となったあと、9月16日から18日の開催へとふたたび延期となっていた。アソーレス州地域保健局の許可にもとづき、1年半ぶりにサン・ミゲル島にラリーカーが帰ってきた。

 3.12kmのラゴア・ステージで行われた予選では、2018年にここで優勝経験をもつルクヤヌクが1分50.722秒のタイムで走り抜け、ミケルセンに1.792秒差をつけるトップタイムをマークした。

「最高だよ!ドライブするのがとても楽しい。正直なところ、フラットアウトで走りたいね。週末の天候がどうなるかはこれからだが、今のところ、フィーリングは良く、ペースノートも良く、タイムも非常に良かった!」とルクヤヌクは語っている。

 ミケルセンは予選に先駆けて2回の走行が許されたプラクティスでは1回の走行にとどまったが、とくに問題はなかったと語っている。「練習走行は1回しかできなかったが、予選は大丈夫だった。今週末の目標は、チャンピオンシップでのリーダーシップを広げることだ。この島が好きだし、戻ってこられて本当にうれしいよ」

 CHLスポールオートのヨアン・ボナート(シトロエンC3 Rally2)がアソーレス初参戦にもかかわらず3位につけており、同じくアソーレス初参戦のミコワイ・マルツィク(シュコダ・ファビアRally2エボ)が4番手タイム、で続いている。シュコダ・ラリーチーム・ハンガリーのノルベルト・ヘルツィグ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が5番手タイムで続いている。

 チームMRF タイヤのダニエル・ソルド(ヒュンダイi20 R5)は予選6番手タイム。彼にとってはアソーレスもMRFタイヤも初体験となるが、テストからここまでの状況には満足していると語っている。

「MRFタイヤは初めてだが、テストからここまでは満足しているよ。MRFタイヤの開発を手伝うことができてうれしいし、このタイヤには多くの可能性があり、今週末ここで走ることで、開発のための多くのデータを得ること期待したい」

 前戦チェコでは最終ステージでクラッシュするまでラリーをリードして注目を集めることになったエリック・ツアイス(フォード・フィエスタRally2)がグリップの低いセクションのために慎重に走ったと語り、9番手タイム、ヒュンダイ・ラリーチーム・イタリアのウンベルト・スカンドラ(ヒュンダイi20 N Rally2)はポップオフトラブルため10番手にとどまっている。