WRC2022/06/21

ローブ、プーマに自信も困難なサファリを予感

(c)M-Sport

 セバスチャン・ローブは20年ぶりに出場するサファリ・ラリーが複雑なラリーになるだろうと予想した。

 ローブはMスポーツ・フォードのプーマRally1を駆って開幕戦ラリー・モンテカルロで優勝したあと、2戦目の出場となったラリー・デ・ポルトガルでも首位に立つ速さをみせたが、不運なクラッシュでリタイアとなっている。

 2002年にサファリ・ラリーに出場した経験をもつローブは、今週末にふたたびセバスチャン・オジエらとの優勝争いも期待されるが、彼はプーマRally1のパフォーマンスに自信を持ちながらも、週末の予想については慎重だ。

「ポルトガルで競争力を発揮できたのは良かった。マシンのフィーリングも良く、そのことは心強い。ケニアは大きく異なるラリーだが、でも、ポルトガルで僕たちに競争力があったことを知っておくこと良いことだ。最近のケニアは、オンボードで見ただけなのでよくわからないが、ラフで大きな石がごろごろしていて、パンクが問題になりやすそうだった」

「ケニアはとても素晴らしく、レッキの間は野生動物が至る所にいて、一番思い出に残っているラリーだ。ケニアには出場した経験はあるが、前回出場した時とは全く違うことは知っている。今の方が、よりWRCらしいラリーで、このほうがアプローチしやすい。今年出場した他のラリーと違うのは、僕はケニアのそれらのステージの経験が無いので、複雑になりそうだということだ」

 Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームのチーム代表であるリッチ・ミレルナーは、昨年はCOVID-19のパンデミックによる検疫の問題からサファリ・ラリーを訪れることはできなかったが、ローブとともに今年のサファリを戦うことができることに興奮している。

「私がケニアに来るのはこれが初めてだ。子供の頃、テレビでサファリ・ラリーを見て以来、この国についてよく耳にしていたので、とても興奮している。昨年はチームとして良い成績を収めたが、このラリーは運の要素が強くなる可能性があることを学んだ。しかし、今回は我々は十分な経験を持っている」とミルナーは語った。

「セバスチャン・ローブとサファリという組み合わせは、数年前までは誰も可能と思っていなかったことだ。ましてやフォードでラリーに参戦するのだから、誰もが熱狂的に期待していることだろう。熱狂といえば、昨年私を驚かせたのは、ラリーを観戦に訪れるファンのスケールの大きさだ。この素晴らしいスポーツをより多くの情熱的な人たちと共有できることが本当に待ち遠しいし、ケニアにとってWRCがどれほど重要なものかということに光が当たることを願っている」

 Mスポーツは今年のサファリでは、ローブとともにクレイグ・ブリーンとアドリアン・フールモーをマニュファクチャラー選手権でノミネートしており、昨年チーム最上位の4位となったガス・グリーンスミスはマニュファクチャラー・ノミネートから外した布陣となっている。