11月21〜22日にベルギーのスパ・フランコルシャンでの開催を予定していた世界ラリークロス選手権最終戦スパ・ワールドラリークロス・オブ・ベネルクスがベルギー国内での新型コロナウイルス感染者の増加によって開催が見送られることとなった。
同じ週末にはベルギー初となる世界ラリー選手権のイープル・ラリー・ベルギーもスパ・フランコルシャンのフィナーレをルートに盛り込んでの開催を予定してきたが、既に先週、開催を断念している。
スパ・フランコルシャンの世界ラリークロス選手権は当初は5月に開催される予定だったが、新型コロナウイルスの影響で10月に延期、さらに11月に延期されてイープル・ラリーの最終日と併せて開催される予定だった。
スパ・フランコルシャン・サーキットはすでに先週、世界ラリークロス選手権のベルギー・ラウンドを無観客で開催することを発表していたが、ヨーロッパ全域におけるコロナ第2波の流行によってキャンセルを余儀なくされることになった。
「ベルギーをはじめとするヨーロッパ全体の健康への不安な状況を鑑み、主催者はこの共同決定を余儀なくされている」と主催者であるスパ・フランコルシャン・サーキットは声明を発表した。
「スパ・フランコルシャン・サーキット、IMG、FIAは、パンデミックの進行や進展、病院が非常に緊迫した状況に留意している。さらに、最近では移動関連など、いくつかの政府によって様々な規制措置がとられており、スパ・ワールドラリークロス・オブ・ベネルクスの開催に向けて非常に複雑な状況となっていた」
サーキットCEOのナタリー・マイレは次のように付け加えた。「このような例外的な状況を深く考慮したうえでのキャンセルの決定となった。先週には公衆衛生状況の悪化を受けて無観客での開始を発表したが、2回目の開催を成功させるために懸命に働いてきたすべてのチームを悲しませるものとなった。しかし、私たちの優先事項は、すべての人の健康と安全性の健康であり続ける」
スパの中止によって今季に残されたのは12月12〜13日にドイツのニュルブルクリンクで開催される予定のワールドRXオブ・ジャーマニーのみとなった。現在選手権ではヨハン・クリストファーソンがマティアス・エクストロームに27ポイント差をつけてリード、1戦で最大30ポイントの獲得が可能となるが、3度目のタイトルにむけて大きく近づいた計算となる。