WRC2023/02/04

勝田貴元、「これこそ僕が長年望んでいたこと」

(c)Toyota

 勝田貴元は、トヨタGAZOOレーシングWRTから初めてマニュファクチャラーノミネートされて出場するラリー・スウェーデンに向けてプレッシャーを感じていると心境を明かしているものの、これこそ自身が長年望んでいたことだと強い決意で立ち向かう。

 トヨタは今週末のスウェーデンで、カッレ・ロヴァンペラとエルフィン・エヴァンスに加えて新たに勝田をチームの3台目のドライバーとしてノミネートしている。昨年、非常に安定したリザルトでドライバー選手権5位となった勝田にとっては、新たなる、そして大きなチャレンジのスタートとなる。

 勝田はこれまで、TGR WRCチャレンジプログラムによりラリー・スウェーデンに5回出場している。フォード・フィエスタR5で臨んだ2018年には強力な地元ドライバーを破ってWRC2選手権で初優勝を飾り、世界に衝撃を与えることになった。トヨタ・ヤリスWRCで出場した2020年には雪がない難しいコンディションで9位、GRヤリスRally1で出場した2022年には総合4位を獲得している。

 勝田は、中央フィンランドのスノーステージで行ったプレイベント・テストでいいフィーリングをつかんでおり、自信をもってスウェーデンに向かうことができると語っている。

「ラリー・スウェーデンに向けて本当にワクワクしています。雪上でのドライビングにはとても慣れていますし、リラックスして走ることもできるので、雪道は大好きです。今回はチームの3人のノミネートドライバーのひとりになることで、これまでよりも少しプレッシャーを感じるかもしれませんが、このポジションでの出場は僕が本当に望んでいたものです。困難な瞬間もあるかもしれませんが、それを乗り越えてチームのために多くのポイントを獲得したいと思っています

「ただベストを尽くすだけで、これまでとアプローチは何も変わりません。雪道での事前テストはクルマのフィーリングがとてもよく、チームは1年前よりもクルマを大きく進化させてくれたので、より大きな自信を持ってスウェーデンを戦えることを期待しています。もちろん、他のチームも改良と開発を続けているので、フルアタックで臨まなくてはなりません」

 勝田は、ラリー・スウェーデンへの準備として今週末にフィンランドで開催されるクオピオ・ラリー・イソヴァルケイネンにトヨタGRヤリスRally1で出場、さらなるパフォーマンス向上を目指す。クオピオ・ラリーは、8SS/94.47kmのワンデイ・イベントとして土曜日に開催される予定になっており、ヒョンデ・モータースポーツのエサペッカ・ラッピもi20 N Rally1で出場する予定となっている。