RallyCross2018/12/18

撤退・休止相次ぐもプロモーターは電気化推進へ

(c)FIAWorldRallycross.com

 FIA世界ラリークロス選手権のチャンピオンチーム、PSRXフォルクスワーゲン・チーム・スウェーデンが2019年の参戦を休止するという発表したことで、選手権への懸念が強まっている

 プジョーとアウディの撤退に続き、フォルクスワーゲンの参戦休止によって世界ラリークロス選手権への危機感が広まっているが、選手権をプロモートするIMGでマネージングディレクターを務めるポール・ベラミーは、来季も素晴らしい戦いが待つことに自信をもっており、今後の電気化を推し進める考えは変わらないとの方針を示した。

 ラリークロスの電気化が遅れたことでリタイアを決めたプジョーとアウディに対して、フォルクスワーゲンはライバル不在の選手権で戦う意義を失ったことが参戦を休止した理由だと説明しており、両者の選手権へのスタンスはまったく同じというわけではない。

 しかし、今季12戦の36のポディウムポディションのうち1つを除き、35の表彰台を獲得したチームが来季の戦いから消えることになった今、選手権は大きな岐路に立っていると言わざるを得ない状況にある。

 プライベーターチームによって争われたかつての伝統的な低価格路線に戻るのか、それとも、電気の未来にむけて前進してマニュファクチャラーを獲得するのか。IMGのベラミーは、今後も電気化を進める方針には変わらないと語った。

「フォルクスワーゲンの休止は残念な報せでもあるが、2019年は最もエキサイティングなモータースポーツの選手権になり、既存のチームと新しいチームのどちらも表彰台を獲得する大きなチャンスを持つことになる。我々はより手頃で競争力のある10ラウンドの選手権を作ったので、若くて才能のあるドライバーがたくさん集まるだろうし、また選手権への参戦を検討中の多くの新しいチームとも話し合いが進行中だ。我々はフォルクスワーゲンを含む多くのマニュファクチャラーと引き続き議論を続けており、2021年にはFIAと共に電気シリーズに移行する」