WRC2022/09/21

2年連続敗北のアームストロング、前向きに行く

(c)M-Sport

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 アクロポリス・ラリー・ギリシャでFIAジュニアWRCタイトルを惜しくも逃してしまったジョン・アームストロングは後ろは振り返らず、前を向いている。

 先日開催されたアクロポリス・ラリーはジュニアWRCの今季最終戦となり、レギュラーイベントの倍のポイントが与えられた。「勝者がすべてを手にする」イベントで、選手権をリードしていたアームストロングは金曜日ステージの途中でタイヤ交換のためにストップしたため2分近い遅れをとっていたにもかかわらず、最終的にはチャンピオンとなったロベルト・ヴィルヴェスからわずか17.5秒差でフィニッシュしている。

 アームストロングは、昨年のジュニアWRCでは最終ラウンドでコースオフし、2021年のタイトルをサミ・パヤリに譲っている。新たにMスポーツ・ポーランドのフォード・フィエスタRally3による選手権となった今季もまたシリーズを2位で終えることになった。

 アクロポリス・ラリーの後、アームストロングは失意の気持ちを表すも、それと同時に、すでに次の一歩を踏み出すための計画をすでに検討していることを伝えている。

「正直、今回は実際、かなり良いイベントだった」とアームストロングはギリシャでの走りについて話している。

「パンクの後、この週末はずっとロベルト(・ヴィルヴェス)に追いつこうとかなりハードにプッシュしていたけど、走る距離がもう残っていなかった、追いつこうにもラリーが終わってしまったってことだ。もちろん、チャンピオンになれなかったのはすごく悔しいよ」

「この先についてはまだはっきりとはしていない、でも走り続けたいということは確かだ。2年連続で1位を逃してしまったジュニアWRCをまたやるかどうかは分からないけど、どうなっていくか見ていかないとね」

「WRC2だったらいいと思うんだけど、当然多くの予算が必要になってくる。今度は少し離れて裏方での仕事を頑張っていかなければならない」と彼は付け加えている。

 今年の戦いにおいての「落とし穴」について質問されたアームストロングは、4月に行われたクロアチアでの第2戦の散々だった週末を嘆いている。このイベントで彼は1日目に2回のパンクに見舞われ、その後コースオフしてリタイア、翌日も燃料漏れのトラブルで早々に戦線離脱している。

「クロアチアは多くのポイントを取り逃したラリーとなってしまった」と、彼は説明する。「1日目はひどい1日で何か我を忘れた感じになってコースオフしてしまい、次の日は今度はクルマにトラブルが発生して結局ステージウィンのポイントをかなり取り損なってしまった」

「クロアチアではせっかくのチャンスを逃してしまったように感じている。あちこちでちょっとした不運もあったかもしれないけど、おそらくあの時が最も大きなダメージになったと思う」