WRC2020/01/20

2020年のジュニアWRCに16台がエントリー

(c)M-Sport

 ラリー・スウェーデン(2月13日-16日)で開幕する今季のFIAジュニアWRC選手権には16台がエントリーしており、その中にはWRC2からステップダウンして戻ってくるドライバーや2シーズン目に挑むドライバーも多くハイレベルな戦いになりそうだ。

 2020年もMスポーツのフォード・フィエスタR2Tとピレリタイヤのワンメイクで争われるジュニアWRCは、WRCピラミッドの入り口に位置づけられており、今季も世界中の有力な若手ドライバーが集まった。タイトル候補の1人として見られるのはイタリアのファビオ・アンドルフィ。昨年のWRC2ではコルシカで勝利、トルコで3位のポディウムを獲得して選手権を5位で終えている。

 2018年eスポーツWRC選手権の王者で昨年もファイナリストとなっている北アイルランド出身のジョン・アームストロングがラリーに復帰する。2016年に現在のジュニアWRCの前身だったDMACKフィエスタ・トロフィーで2勝しており、ふたたび現実世界でのチャンピオンを目指す。

 昨年からの復帰組の筆頭となるのがトム・クリステンセンだ。スウェーデン出身の彼は自国イベントとフィンランドでの勝利を経て選手権の大半をリードする形となっていたが、最終的には2位にとどまっている。彼にとってはそれでもルーキー・アワードを受賞したことが救いとなっている。

 その他2019年シリーズからのエントラントにはルーマニアのラウル・バディユ、イタリアのエンリコ・オルドラティ、エストニアのケン・トルン、ラトビアのマルティンス・セスクス、そしてパラグアイのファブリツィオ・サルディヴァールらもいる。

 地元イベントで光る走りを見せ、AKKフライング・フィン・フューチャースターアワードを獲得したサミ・パヤリも彼らとともに参戦する。

 新規で参戦することになるのは、イギリスのルアイリ・ベルとイタリアのマルコ・ポジョラで、彼らはパヤリやトルンらと同様にMスポーツFIAジュニアWRCスカラーシップを獲得している。

 ヘニング・ソルベルグの息子で2003年の世界王者ペターの甥、そしてオリヴァーの従兄弟にあたるオスカー・ソルベルグもエントリーしている。一方、ヨーロッパ選手権からは2016年には当シリーズでレディース・タイトルを獲っているイギリスのケイティ・マニングスがステップアップする。

 イタリアのトマッソ・チウフィ、2019年フィンランド選手権2位のラウリ・ヨーナ、そしてスウェーデンのポントゥス・ロンヌストロム、以上でエントリーリストがコンプリートする。

 2020年のジュニアWRC王者にはフォード・フィエスタR5 Mk2の新車のキーが手渡されるとともに、200本のピレリタイヤを使用する権利、WRC3への登録費用と5戦までのエントリー費用が無料となるという、ステップアップへの支援パッケージが賞典として用意される。