ERC2019/05/04

ERCカナリアス初日はルクヤヌクがリード

(c)ERC

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 FIAヨーロッパ・ラリー選手権第2戦ラリー・イスラス・カナリアスのレグ1が行われサンテロック・ジュニアチームのアレクセイ・ルクヤヌク(シトロエンC3 R5)がリード、3.8秒差でシトロエン・エスパーニャ・ラリーチームのホセ・マリア・ロペス(シトロエンC3 R5)が続く展開となっている。

 昨夜の雨で気温が上がらず湿ったターマックとなったオープニングSSでトップタイムを奪ってラリーをリードしたのは、予選ステージでトップタイムを奪ったスペインのロペス。しかし、過去ここで3度の優勝経験をもつルクヤヌクがSS2でベストタイムを奪ったあと、さらにペースをアップ、SS3で連続してベストタイムを奪ってロペスを抜いて首位に浮上する。

 ルクヤヌクは午後のループでも2つのベストタイムを奪ってリードを6.3秒差まで広げたものの、けっして完璧なフィーリングを維持できているわけではなく、終盤に設けられた1.44kmのラスパルマスのスーパーSSで2回ともベストタイムを奪ったロペスが3.8秒差まで迫ってレグ1を終えることになった。

「かなり接戦で、最後のステージではかなりロペスがクレイジーな走りで迫ってきたからね。ほかのドライバーはずっと離れているので大丈夫なスタートになっている」とルクヤヌクは語った。

「最初のステージではナーバスになったが、そのあとはペースを上げようと気合いを入れたんだ。プレッシャーという点では昨年の方がずっとラクだった。もちろん昨年も速いドライバーもいたし、はっきりとした理由はないけれど、今はまだまだクルマやタイヤを学ぶことができてないからなのかもしれないね」

 ERC1ジュニアの王座を狙うロペスは、あまりリスクを負ってプッシュするつもりはないが、まだまだルクヤヌクを捕らえるチャンスは十分にあると感じている。彼はERC1ジュニアでクリス・イングラム(シュコダ・ファビアR5)に36.4秒差をつけてトップになっている。

「確かにルクヤヌクは僕よりはるかに多くの経験を持っている。それに僕らはシトロエン・エスパーニャからの選手権における目標に集中し続けなければならないが、もちろんチャンスはあるはずだ」とペレスは語っている。

 イングラムはSS2でブレーキのオーバーヒートで苦しんで8位まで順位を落としたが、じょじょにペースを掴んで40.2秒差ながら3位まで浮上している。

 イングラムから3.7秒遅れの4位につけるのはマリヤン・グリーベル(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)。開幕戦ではギヤやパワステのトラブルなどによって6位に終わっているが、カナリアスではトラブルフリーで初日を終えている。

 ヒュンダイ・モーター・エスパーニャのイヴァン・アレス(ヒュンダイi20 R5)はSS1を3番手でスタートしたが、ペースに苦しんで初日は5位、MOLレーシングチームのノルベルト・ヘルツィグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が6位で続き、開幕戦に勝利して選手権をリードするスポーツ・レーシング・テクノロジーズのウーカシュ・ハバイ(シュコダ・ファビアR5)は苦手なターマックながら7位につけている。

 開幕戦でも優勝争いにからんだチームOSCAROのピエール-ルイ・ルベー(シュコダ・ファビアR5)はSS1を2番手タイムでスタートしたが、SS3でトランスミッションのトラブルに見舞われ、ときおり速さをみせながらも8位でのスタートとなっている。

 ラリーチーム・スペインのホセ・アントニオ・スアレス(ヒュンダイi20 R5)はSS3でタイヤの表面がはがれるトラブルで1分近くを失って10位と大きく出遅れてしまった。

 ERC2では、フィアット124アバルトRGTを駆るアルベルト・モナッリとカルロス・デビット・ガルシアの戦いとなり、モナッリが32秒をリードしている。

 ERC3は、フローリアン・ベルナルデイ(ルノー・クリオR3T)がヨアン・ロッセル(プジョー208 R2)を22.9秒引き離してリードしており、28.5秒差の3位につけるフランスのジャン-バティスト・フランセスキ(フォード・フィエスタR2T)はSS3のあとのTCに遅れて1分のペナルティを課されながらも6つのベストタイムで挽回、ERC3ジュニアのトップにつけている。