ERC2020/05/15

ERCポーランドは最終的にキャンセルに

(c)ERC

 77回目の開催が予定されたラリー・ポーランドは今季のキャンセルを正式に決定、イベント誕生から100周年を迎える2021年に延期されることになった。

 ラリー・ポーランドは当初、6月26-28日にヨーロッパ・ラリー選手権の第4ラウンドとして開催される予定だったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によるポーランド政府の入国制限の期間延長にともない、主催者であるポーランド自動車およびオートバイ連盟(PZM)はイベントの延期を決定、5月末までに新しいスケジュールの発表を行うと述べていたが、カレンダーの実行可能なスロットを確保することはできなかった模様だ。

 また、ポーランドが消えたことで新しいERC開幕戦として7月10-12日に予定されていたラリー・リエパーヤについても8月14-16日へと延期が発表されている。ラリー・リエパーヤは当初は5月29-31日に開催が予定されていたが、7月へと延期となったあと、ラトビア政府によるウイルスの流行にともなう制限の拡大に伴い、2度目のリスケジュールを余儀なくされたものだ。

 ERCプロモーターのユーロスポーツイベンツでディレクターを務めるジャン-バティスト・レイは、ERCの全8戦のカレンダーを維持できなかったことを残念だとしながらも、ラリー・ポーランドが来シーズンに100周年を祝うためのERCカレンダーの調整に関しての議論はすでに開始されていると語った。

「残念なことに、ERCが今年はポーランドに行かなくなったことになったことにがっかりしているよ。開催にむけたすべての作業が完了しており、ERCはいつもここで暖かい歓迎を受けてきたからね。主催者のPZMとERCプロモーターは、2021年のカレンダーでラリー・ポーランドの100周年記念を祝う日程を確定すべく話し合いが進んでおり、我々はすでに将来にむけて前向きに動き出している」

「また、ラリー・リエパーヤの解決策を見つけたことを嬉しく思う。これを可能にしてくれたすべての人、特にFIAに感謝したい。新型コロナウイルスの危機が始まって以来、我々は当初のスケジュールで計画された8戦を維持することをロードマップとしてきたが、絶え間なく変化する状況と政府の制限を尊重する必要があった。依然として状況は困難だが、すべての人の健康と安全は依然として絶対的な優先事項であり、妥協するつもりはない」

 ラリー・ポーランドのキャンセルとラリー・リエパーヤの延期にともない、いまのところERCは7月24-26日のラリー・ディ・ローマ・カピターレで開幕を迎える予定となっている。