ERC2017/05/04

ERC第2戦カナリアスには68台がエントリー

(c)ERC

 多くの興奮と盛り上がりを見せたアソーレスでの開幕を経て、2017年FIAヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)は、島から島へ移動し、グラン・カナリアス島で今週末、第2戦のラリー・イスラス・カナリアスで新たな戦いを迎える。

 カナリアでのこのイベントは、2年間カレンダーから外れていたが2016年にERCに復帰している。ステージが起伏に富んでいるため、ドライバーは、最適なトラクションを得るためにコーナー・スピードやラインに細心の注意をはらう必要があると同時にクルマの緻密なセッティングとペースノートの精度が重要不可欠だ。

 ここのステージの目立った特色の一つとして、火山性溶岩が混ざった摩耗性の高い路面があげられる。これはグリップが高いことを意味し、雨が降った場合も一定の状態が保たれる反面、タイヤの摩耗が激しくなり得るということだ。それでもコーナーをカットしていく機会が限られることで、道路上は比較的岩屑が少ない状態が保たれる。

 ERCカレンダーにある4つのうちの最初となるこのオール・ターマック・イベントには、ERCメインレースを走る27台のR5マシンを含む68台がエントリーし、さらに57台が国内部門のサポートカテゴリーに参戦する。

 カーナンバー1をつけてスタートするのは開幕戦で優勝を飾った選手権リーダーのブルーノ・マガラエス(シュコダ・ファビアR5)、そして2回のタイトルホルダーでもあるロトス・ラリー・チームのカイエタン・カエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)、昨年のウィナーのアレクセイ・ルクヤヌク(フォード・フィエスタR5)、さらには2013年ERCでシリーズ2位となった経験を持つブライアン・ブフィエ(フォード・フィエスタR5)は、6戦からなる彼のプログラムをこのラリー・イスラス・カナリアスからスタートする。また、ポーランド王者のグジェゴシュ・グジェブ(シュコダ・ファビアR5)が含まれている。

 年間王者にはシーズン最後にWRカーをドライブできる権利が賞として与えられるERCジュニアU28カテゴリーには8台がエントリー、現在の選手権リーダーのマリヤン・グリーベル(シュコダ・ファビアR5)のほか、プジョーラリーアカデミーのホセ・マリア・ロペス(プジョー208 T16 R5)、ニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアR5)、そしてフランスのターマック王者シルヴァン・ミシェル(シュコダ・ファビアR5)とスペイン期待のスライェン・ペルニーア(ヒュンダイi20 R5)がこのカテゴリーに初参戦を果たす。

 ERCジュニアU27ではERC3とともに選手権トップとなっているオペル・ラリー・ジュニアチームのクリス・イングラム(オペル・アダムR2)、チームメイトのヤリ・フットネン、ポーランドのアレクサンデル・ザヴァダ(オペル・アダムR2)らが有力メンバーとなっている。

 ERCレディーストロフィーのエントリーリストには、レッドブルの支援を受けるタマラ・モリナロ(オペル・アダムR2)、ERCジュニア体験トレーニング・プログラムの一環として前年度王者のケイティ・マニングス(プジョー208 R2)が含まれる他、カナリア出身のエマ・ファルコン(シトロエンDS3 R3T)の名前がある。

 41回目の開催となる今シーズンは、12SS/207.29kmで争われる。レグ1には新たなステージとして、オープニングSSの25.13kmのサンマテオのステージや、ホストタウンのラスパルマスでのストリートでのスーパーSSがエンディングとして用意されている。また、2日目には25.20kmとなるモヤでの2回の走行が用意されており、今年のハイライトになりそうだ。