世界ラリー選手権のポイントシステムは、2025年にふたたび変更されることが正式に決定、サタデーポイントを廃止し、昨年までと同様に最終日までの総合ポイントが復活することになる。また、日曜日のポイントはやや抑えたものになったが、スーパーサンデーとパワーステージについては継続して最終日の興奮を持続させることを目指す。
WRCの新しいポイントシステムが、水曜日にルワンダのキガリで行われたFIAワールドモータースポーツカウンシル(WMSC)によって正式に承認されることになった。これによって競争の強化を維持しながら、ラリーの勝者がより多くのポイントを獲得する可能性を高めることになるとFIAは説明している。
2024年のドライバーズチャンピオンとマニュファクチャラーズチャンピオンはシーズン最終戦の最終日に決定し、マニュファクチャラーズ選手権はわずか3ポイント差で決着するという熾烈なシーズンとなっている。これは1983年に継ぐ僅差でのタイトル決定となっている。ラリー・ジャパンの最終日におけるスリリングな選手権の決着は、たしかに日曜日のボーナスポイントが果たした役割は大きいことを示すものだったが、一方でいくつかのイベントではラリーの勝者より多くのポイントを獲得するドライバーがいたことから、スーパーサンデーのポイントを下げて、より勝者をリスペクトするポイントシステムへと生まれ変わっている。
2025年からは、ドライバーの土曜日の順位に基づいてポイントが割り当てられることはなく、最終的にラリーをフィニッシュした総合10位までのドライバーに与えられる総合ポイント(25、18、15、12、10、8、6、4、2、1ポイント)へ変更され、さらに日曜日の上位5人のドライバーが獲得できるスーパーサンデーのポイント(5、4、3、2、1ポイント)、パワーステージの上位5人に与えられるボーナスポイント(5、4、3、2、1ポイント)が与えられる。つまりフルスコアで完全優勝すれば、ドライバーとコドライバーには35ポイント(これまでは30ポイント)が与えられることになるが、最終日の最大ポイントはこれまでの12ポイントから10ポイントへと抑えることになった。
「このアップデートされたシステムは、忘れられない瞬間と激しいタイトル争いをもたらした2024年のフォーマットの全体的な成功に基づいています」とWRCプロモーターのシニアスポーツディレクター、ピーター・トゥールは説明している。
「ラリーでの勝利をさらに評価し、競争がこれまでと同じようにスリリングであり続けるように、微妙ながらも意味のある調整を行いました。ファンは2025年にさらに接近した戦いとドラマチックなフィナーレを期待できます」