WRC2021/08/22

WRCプロモーター、ジャパン今のところ予定通り

(c)Toyota

 10月に予定されたF1日本グランプリの中止が決定したことから、世界ラリー選手権の今季最終戦として11月11〜14日に予定されるラリー・ジャパンについても開催への懸念が生じているが、WRCプロモーターはいまのところ開催は予定されており、主催者はCOVID-19の状況を常に監視していると説明している。

 FIAはイベント開催のCOVID-19の感染防止対策について詳細な行動規範を定めており、WRCプロモーターは以前から、イベント関係者が入国したあと帰国するまでの期間におけるソーシャルバブルの効果についてはこれまでの10戦あまりのイベントで実績があることは十分に証明されていると説明している。

 とはいうものの、イベントが開催される国の政府や自治体のCOVID対策規制に阻まれる恰好で、この週末にはF1日本グランプリ、MotoGPのマレーシアGPが相次いでキャンセルとなったことから、これらよりさらに開催時期が1ヶ月先ではあるもののラリー・ジャパンについても開催を危惧する声が高まっている。

 WRCプロモーターのシニア・イベントディレクターのサイモン・ラーキンは、英オートスポーツにむけて、ラリー・ジャパンの開催についてはいまのところ予定されているものだとしており、安全と効果的な成功を確保するために関係者が努力を続けていると説明している。

「FIAはラリー・ジャパンの主催者、国や地方自治体と協力して、この非常に困難な時期に行われるすべてのWRCイベントと同様に、イベントの安全と効果的な成功を確保するために努力を続ける。WRCの開催については状況を見て判断していく」

 その一方、ラリー・ジャパンが中止になる可能性に備えて、同じくターマックで開催されるACIラリー・モンツァを最終戦としてWRCカレンダーに入れるための検討が始まっているとイタリア版のmotorsport.comは報じている。

 ACIラリー・モンツァは昨年、新型コロナウイルスのパンデミックのなかで多くのイベントがキャンセルされたことにともない、急遽、最終戦として初めてWRCとして開催されており、2021年についても「不測の事態に備えたイベント」としてリザーブされている。

 同メディアによれば、もしラリー・ジャパンがキャンセルとなった場合には、ACIラリー・モンツァ・イタリアは、大まかには昨年と同じようにモンツァサーキットと一般道のスペシャルステージのミックスイベントになるとしているものの、昨年よりサーキットの外で行われるスペシャルステージを増やし、2日間はコモ地区とベルガモ地区の伝統的なスペシャルステージを走り、最終日はサーキットのなかに設定されるスペシャルステージという、イープル・ラリーとよく似たスタイルになるかもしれないと伝えている。

 もしACIラリー・モンツァ・イタリアが開催されるとしたら、いまのところ2021年のモンツァ・ラリー・ショーが計画されている12月3〜5日となるとの情報だ。