WRC2025/05/02

WRCポルトガルにシーズン最多のエントリー

(c)Toyota

 世界ラリー選手権(WRC)第5戦のラリー・デ・ポルトガルには、今季最大の95台がエントリー、Rally1カーも12台が出場する。

 開幕から4連勝を続けるトヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームは、サマーシーズンに向けて新たにシルバーのリバリーをまとったGRヤリスRally1を投入、フルメンバーでさらなる勝利を目指す。今季2勝を達成して選手権をリードするエルフィン・エヴァンス、2度のワールドチャンピオンであるカッレ・ロヴァンペラに加え、カナリアスに続いてセバスチャン・オジエがマニュファクチャラーノミネートされることになり、勝田貴元はマニュファクチャラーポイントの対象外となる。また、サミ・パヤリはいつもどおりトヨタのセカンドチームであるTGR-WRT2からの参戦となる。

 ヒョンデ・モータースポーツは3台のヒョンデi20 N Rally1を投入、ティエリー・ヌーヴィル、オイット・タナク、アドリアン・フールモーというフル参戦の3人という布陣だ。

 Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームは4台のフォード・プーマRally1を投入、グレゴワール・ミュンスターとジョシュ・マクアリーンの2人をマニュファクチャラー登録する。さらにスウェーデン以来となる今季2戦目の登場となるマルティンシュ・セスクスに加え、55歳のジェントルマンドライバーである地元のディオゴ・サルヴィもポルトガルでRally1デビューを果たす。ポルトガル人ドライバーが母国開催のWRCラウンドにトップカテゴリーのマシンで参戦するのは、2012年以来のことだ。

 WRC2選手権にも47台がエントリー、カナリアスで今季2勝目を飾って選手権をリードするヨアン・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)、選手権リードの奪回を目指すオリヴァー・ソルベルグ(トヨタGRヤリスRally2)との対決が注目される。

 そのほかにも、ガス・グリーンスミス(シュコダ・ファビアRS Rally2)、ヤン・ソランス(トヨタGRヤリスRally2)、レオ・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)、ローペ・コルホネン(トヨタGRヤリスRally2)、ミッコ・ヘイッキラ(シュコダ・ファビアRS Rally2)らの注目ドライバーが出場する。

 ニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアRS Rally2)はポイント対象イベントとしてノミネートしていない。興味深いのは、ポルトガル選手権に参戦する元WRCドライバーのクリス・ミーク(トヨタGRヤリスRally2)とダニ・ソルド(ヒョンデi20 N Rally2)の参戦だ。二人はともにWRC2にノミネートしてないが、WRC2レギュラーメンバーたちとのRC2クラスでのトップ争いが注目されることになりそうだ。

 また、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムも前戦カナリアスに続いて、2期生である小暮ひかると山本雄紀がトヨタGRヤリスRally2を駆ってWRC2出場を果たし、3期生である後藤正太郎と松下拓未がルノー・クリオRally3で参戦する。

 ラリー・デ・ポルトガルは5月15日から18日にわたって合計24SS/344.5kmで争われる。