PHスポールのヨアン・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)がラリー・モンテカルロのWRC2で圧勝、タイトル獲得に向けて素晴らしいシーズンインを果たすことになった。
ヨアン・ロッセルは1年前、手に汗握る接戦のすえにペペ・ロペスをわずか 4.0 秒差で破って優勝を飾ったが、今回は別格のパフォーマンスを発揮、土曜日までのすべてのステージを制して2分49.6秒という大差をつけて最終日を迎えていた。
ヨアン・ロッセルは最終日、早朝の凍結したステージではペースをゆるめてのスタートとなったが、それでも2分以上のギャップがあったにもかかわらず、チュリニ峠の頂上付近が雪に覆われた最終ステージでは圧巻のベストタイムを刻み、後続に2分47.8秒差をつけて優勝を飾っている。
「僕の家族にとって、言葉にならないほどの感動だ。スタートする前は、可能かどうか考えていたが、ステージ中は完全にクレイジーだった。チーム全員に感謝したい。今週末の勝利は、ドライバーによる勝利ではなく、コドライバー、チーム、戦略、そしてタイヤ選択によるものだ」とヨアン・ロッセルは歓喜の雄叫びを上げている。
土曜日を終えて2位には、モンテがWRCデビュー戦となったフランス・チャンピオンである弟のレオ・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)が続き、兄弟での1-2勝利が期待されることになった。
しかし、難しいコンディションとなった最終日、モンテでの経験豊富なエリック・カミリー(ヒョンデi20 N Rally2)が逆転で2位へと浮上、最終的に6.1秒差をつけてロッセルの兄弟1-2を防ぐことになった。
兄弟での1-2はならなかったが、レオ・ロッセルは初挑戦のモンテでWRC2初表彰台とWRC2チャレンジャー優勝を達成したことを喜んだ。「クレイジーだった。最後のステージがこんなに長いなんて信じられない。初めてのWRC、そして初めてのモンテカルロを完走できてとてもうれしい。僕にとって初めての表彰台だ!」
表彰台をめぐる攻防の後方でも、ヤン・チェルニー(シトロエンC3 Rally2)はロベルト・ダプラ(シュコダ・ファビアRS Rally2)が4位をめぐる激しい戦いでファンを興奮させたが、チェルニーが最終日にリードを26.9秒に広げて4位となっている。