WRC2016/05/28

アッブリングの3ドアWRカーはポイント対象外判定

(c)Hyundai

 ラリー・デ・ポルトガルのスチュアードは、ヒュンダイのセカンドチームであるヒュンダイ・モータースポーツNの2番手ドライバーとしてカーナンバー10でエントリーしていたケヴィン・アッブリングのi20 WRCのチーム登録を無効として、マニュマクチャラー・ポイント対象外としている。

 WRCのスポーティングレギュレーションでは、WRCチームには複数のメーカーのクルマを登録できないと同時に同じホモロゲーションナンバーのクルマの登録を義務づけている。今回登録が認められなかった3ドアのi20 WRCについては、そもそも2016年仕様のi20 WRCと同じヒュンダイのWRカーではあるものの、両車はそもそも別のホモロゲーションのクルマをベースとしたまったく別のWRカーだ。

 2014年1月にホモロゲーションが承認された3ドアのi20 WRCのベース車両は、A5750というホモロゲーションナンバーをもち、1.4リッターエンジンのベース車にWRキットなどのホモロゲーションを受けたエクステンションパーツで構成されたマシンである。いっぽうで、2016年1月に特例により新たにホモロゲーションが承認された5ドアのi20 WRCはA5763という異なるホモロゲーションナンバーをもつ1.2リッターモデルのベース車両にまったく別のWRキットほかを装着したものだ。

 ポルトガルのスチュワードは、ヒュンダイ・モータースポーツNのカーナンバー10でエントリーしていたティエリー・ヌーヴィルの最新スペックのi20 WRCのみをチームの有効なノミネート車両として認めている。

 ヒュンダイ・モータースポーツは、なぜこのような誤解が生じたのかについては表明を行っていない。アッブリングは金曜日と土曜日にリタイアとなったあと、日曜日にはラリー2でリスタートしなかった。