ERC2016/07/16

エストニア開幕ステージはルクヤヌクが一番時計

(c)Rally Estonia

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 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第6戦ラリー・エストニアは15日金曜日の夜、タルトゥ市街地で行われたストリートステージで開幕、アレクセイ・ルクヤヌク(フォード・フィエスタR5)が1分04.5秒のトップタイムを叩き出して首位に立っている。

 ラリー・エストニアは金曜日夜、ホストタウンがおかれるオテパーから50kmほど離れたエストニア第2の都市であるタルトゥでスタートセレモニーを行い、それにつづいてオープニングSSとなる1.33kmのタルトゥ・ステージが行われた。

 シェイクダウンのときに降っていた雨は上がって路面はほぼドライとなったものの、滑りやすい石畳のジャンクションなどで多くのドライバーが苦戦することになった。このなかには一番手からステージをスタートしたカイエタン・カイエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)も含まれており、彼は最終コーナーでオーバーシュートするミスを犯して7.5秒をロス、14位と大きく出遅れることになった。

 予選からアグレッシブな走りを披露してきたルクヤヌクもこの最終コーナーではマシンをスライドさせてあわやのシーンをみせることになったが、昨年のウィナーの貫禄ともいえるトップタイムで発進することになった。

 1.9秒差の2番手につけたのはラトビアの注目の若手ラルフス・シルマチス(シュコダ・ファビアR5)、スタートを目前にしてコドライバーが急病となったため、急遽、2年前のコンビを復活させることになったが、これまでのところまったく問題はないようだ。予選では大きな岩を巻き込んでフロントを壊してしまったチェコのヤロミール・タラブス(シュコダ・ファビアR5)が2.2秒差の3位、ライナー・アウス(三菱ランサーエボリューションIX)が地元エストニアの最速となる4位につけてERC2をリード、シーム・プランギ(三菱ランサーエボリューションX)が0.1秒差の5位につけている。わずか1.33kmと短いオープニングSSのため、トップ5はわずか3秒にひしめいた大接戦だ。

 
 いっぽう、トミ・マキネン・レーシングのフォード・フィエスタR5を駆ってERCデビュー戦へ挑んでいる新井大輝と勝田貴元もトリッキーなステージにてこずったスタートとなっている。新井は最初のコーナーでマシンを滑らせてリムを破損しながらも3.9秒差の9位につけたが、勝田はいくつかのミスが重なり13.5秒差の38位と出遅れてしまった。

 ラリー・エストニアは、明日の土曜日からハイスピード・グラベルステージに舞台を移して本格的なバトルの幕が開くことになっている。明日の路面コンディションはドライが予想されており、予選トップのルクヤヌクはスタートオーダーセレクションに参加したドライバーの最後尾となる14番手のポジションでのスタートを選択、以降、予選のタイムの順にシルマチスが13番手、カイエタノビッチが12番手を選び、新井は7番手、勝田は6番手からのポジションからのスタートを選択している。