WRC2016/04/24

オジエ、危険を冒してまで優勝は狙わない

(c)Michelin

 セバスチャン・オジエは、ラリー・アルゼンチンの最終日に29.6秒差を狙うにはあまりにリスクが大きいと語ったものの、初優勝が掛かったヘイデン・パッドンはその言葉を信じるつもりはない。

 アルゼンチンの二日目、ヤリ-マティ・ラトバラが不運なリタイアをしたことによってパッドンが首位に浮上した。オジエにもまだ追撃のチャンスが残されているかに見えるが、彼は29.6秒差を狙うにはあまりにリスクが大きいと語った。

「明日のミナ・クラヴェーロのステージは、世界ラリー選手権全体でとは言わないまでも、ラリー・アルゼンチンの中では間違いなく最も困難なステージだ。マシンやタイヤにとって非常に厳しいコンディションなので、すべてを危険に晒すべき時ではない」とオジエは語った。

「特に今は、ヘイデン・パッドンがこれまで良い仕事をしてきているので、30秒を追いつくことは普通に考えて可能ではないだろう。僕の優先順位は確実に2位を確保することで、そうなれば明るい気持ちで帰国できる。だが問題は、それが信じられないほどラフなステージだということだ。ミナ・クラヴェーロは、もしかすると選手権で最も難しいステージかもしれない。リスクが高く、マシンが耐えられるか分からないので、限界までプッシュしたい場所ではないね・・・。僕はスタートからのリズムを維持して、それ以上は望まないつもりだ」

 初優勝まであと一日に迫ったパッドンだが、明日はまたゼロからスタートする気持ちでいるのでプレッシャーを感じてないと語っている。

「僕はかなりリラックスしているよ。一日一日をしっかりやるだけだ。僕たちはこれまでもそういう気持ちでやってきたし、それ以外の結果は考えていなかった」とパッドンは語った。

「(オジエと)29.6秒の差があるので、抜かれないようにしたい。彼は口では何と言ったとしても、明日は僕たちを抜こうとプッシュするだろうから、僕たちは良いスピードを保つ必要がある。非常にタフなステージが待っている。僕たちは確実に備えて、良い仕事をするつもりだ」